きのねの本音

染色や木彫り そして気の合う仲間たち
大好きなものに囲まれ シニアライフを楽しんでいます
時には 愚痴や本音もポロリ

車窓からの花見だったが…

2015-04-04 14:44:49 | 田舎日記
昨日は父の通院日で、
10時に福祉タクシーが迎えに来てくれた。
雨の予報だったが、まだ降り出してはいなかった。
このまま降らずにいて欲しい…と、心で願っていたのには、理由があった。

通院している病院の側に、日開谷川が流れている。
その川沿いに桜が植えられていて、
それは約2キロの桜ロードになっている。

4日前に、そこを通った時には、まだ満開では無かったが、
桜のピンクの帯が、目の先にずーと連なり、それは素晴らしい景色だった。
ここ数年、花見などしていない父に、出来れば見せてあげたかった。

父の足のことを考え、お天気が良ければ、帰りに、桜の側まで行けられたらイイと、
思っていた。
そんな話を、病院まで、送ってくれるヘルパーさんにしたら、
帰りに、川沿いの道を通ってくれると言ってくれた。
有難い。

病院の診察は、整形だけだったので、30分で終わった。
診察が終わった事を電話すると、福祉タクシーが、すぐに迎えに来てくれ、
そのまま、いつもとは逆の方向に、川沿いの桜の下を走ってくれた。

もう1番綺麗な満開は過ぎ、花を散らし、青葉が顔を出し始めていた。
河原の菜の花の鮮やかな黄色が、今にも降りそうなグレーの空気の中に浮き上がって見え、
淡い桜とのコントラストが素晴らしかった。
外に出れば、優しい水の音が聞こえそうだ。

車の窓に額をつけ、外を見入る父の為に、
車は、ゆっくりと走ってくれる。
車は、若宮神社の側まで、回ってくれた。
1週間経つと、芝桜が2倍くらい花を咲かせていた。

どれもこれも、それを世話してくれる人が有ってこその美しさだと、痛感する。

ほんの数分の花見だったが、
父にとっては、久しぶりの花見だった。
父の喜びと、それを叶えてあげられた幸せと、
ヘルパーさんの優しさが嬉しくて…。
目頭を、隠れて拭いた。








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