ポリティカル・コレクトネスとは⁉
先日、差別用語についてのブログを書いたが、似たような意味で「ポリティカル・コレクトネス」と言う言葉
ある。
簡単に言うと「差別的な表現を無くす」という考え方です。
つまり社会的少数者や被差別民などのマイノリティの気分を害することや不利益となることを、公共の場で言
わないように意図された言葉です。
その代表的な例が職業名です。
なぜなら、職業名には無意識的に差別や偏見につながりかねない情報が含まれているからだ。
保母さん→保育士さん、ビジネスマン→ビジネスパーソン、カメラマン→フォトグラファー。
看護婦→看護師、スチュワーデス→客室乗務員、policeman→police officerなど日本でも多くの職名が変更され
つつある。
アメリカでは、黒人はアフリカ系アメリカ人に、インディアンはネイティブアメリカンに変更されている。
勿論、差別や偏見を助長するような言葉遣いは是正されていくべきである。
しかし近年ではポリティカル・コレクトネスの行き過ぎにより様々な問題が生じるようになってきた。
「言葉狩り」もその一つである。
例えば、キリスト教徒はアメリカ国民の多数派を占めている。
しかし宗教の肯定につながるため学校や職場で「メリー・クリスマス」と言っていない。
「シーズンズ・グリーティング」または「ハッピーホリデーズ」と言われている。
また、「天にましますわれらの父よ」というお祈りは神を父、つまり「神は男性である」というイメージを定
着させてしまう。
よって性による社会的・文化的差別をなくすべきという(ジェンダー・フリー)に反するとされている。
他にも、政治、社会、企業に過剰な反応により様々な弊害が起きる可能性を秘めている考え方である。
確かに差別や偏見を無くしていくことは重要であり、今後もそうした活動はなされていくべきである。
しかし、その活動が過剰すぎることで、結果的に自分たちの首を絞める可能性があることを考えなければなら
ない。