人を好きになるということは
若いころは人を好きになるというと、ちょっといやらしいことを連想してしまう。
そう考えるのは健全で威勢があって若い証拠である。
しかし、本来の人を好きになるということは「その人を幸せにしたいと思うこと」だと思う。
「あの人が好きだ」言い換えれば「あの人を幸せにしたい」ということです。
人を好きになることは、全ての人間が持っている本質的な欲求です。
つまり、全ての人間の心の奥には、人を幸せにしたい欲求が眠っているということです。
しかし、好きになった相手を幸せにしたいとは「自分と一緒に幸せになろう」という思いがある。
好きな相手の幸せのために尽くすことで満足する人もいるだろうが、一般的には満足できない。
恋しい人とお互いに「幸せにしたい」そして「幸せになろう」と思うことが自然の欲求だと思う。
人を好きになる欲求は止められない、しかし相手がそれを受け止めてくれるとは限らない。
既に、幸せに満ち溢れた人生を送っている人もいるかもしれない。
そんな時「それは本当に良かったね」と心底喜ぶことができるだろうか?
人を好きになり、その人を幸せにしたいという欲求に目覚めた時、真の恋心を確信するのだと思う。
ただ、自分の熱意が相手に必ずしも伝わるとは限らない。
そんなところに恋愛には様々な哀歓があるのだと私は思うのだが。