青空に白い月

ゆったりゆるりと生きましょ~よ

入院患者の立場なら

2007-07-21 23:06:32 | 日記・エッセイ・コラム

昨日は入院病棟に行った。

とはいっても自分の入院ではなく、少し前から入院していた祖母の体調が悪化した為。

見慣れた筈の夜の病院、それにそこに集まる親戚一堂の群集。

でも自分はいつもそんな群集を見かける側であり、群集の一部になったのは初めてだった。

外から見るのと、その中の一部でいるのは心境が全く別物で、私服を着て入院病棟をウロウロしている自分に、何となく不自然な感じを覚えた。

丁度消灯時間になる9時に私は病院を出たが、亡くなったと電話が鳴ったのは今日の早朝であった。

91歳にもなっていたから、往生したと言えるだろう。

病院の待合室にいると、そこには入院患者さんも当然一緒にいる。

入院患者さんにとっては、誰かがそろそろ危ないってことを知ることになる。

それを見て、すごく嫌な気持ちになりそうなものだけど、でも私が入院患者の立場の時はそうじゃなかった。

私の病気はそれと照らし合わせる必要がなかったからだ。

苦しくても、自分が死ぬことを考える必要性を、今のところは感じずにいられるから。

入院している時はあまり感じなかったけど、親族一同の一人として、もしも自分がそこに当てはまることを考えると少し怖いと逆に思ってしまった。

でもあと数日は、忙しさに紛れて悲しさを誤魔化すことが出来そうだ。