NASAの天文学者が、なぜ宇宙がどうやって出来たかを探ろうとしているのか、不思議で仕方がなかったのだが、20年ほどかけて、1兆円を超える予算で、つい最近、地球から150万キロも離れたところに打ち上げに成功して、遠隔操作で運営を開始した「ジェームズ・ウエッブ宇宙望遠鏡」の話を、BSのコズミックフロンティア、だったかで見ながら、ハッと気がついた。
同じ宇宙望遠鏡でも、地球の周回軌道上を回っているハッブル宇宙望遠鏡とは格段の性能違いで、ハッブルでは黒くしか見えない宇宙空間の遠くを、驚くような鮮明さで、見事な映像を次々明らかにしている。
で、基本的なことに気がついたのだ。天文学者は、昔を「見たい」のだ。我々が夜空を眺めて、輝いて見える多くの星は、全部、何万光年と言う距離にある星や銀河。火星や木星、あるいは金星などは、我らが太陽系の惑星だが、何万光年と言う遠くにある星は、過去の光。
そんなことは昔から知っているが、それがどーした?と思っていたけど、これがね、地球から百光年離れた場所に、地球を詳細に観察できる望遠鏡があったとして、東京の街風景を捉えることが出来るとしたら、100年前の映像が映る。100年前の光が通過しているのだから。
それをビデオに収めて、持ち帰ってきたとしたら、めちゃくちゃ面白いことにならない?織田信長の戦いや安土城や歴史も、空から見えるとして、その現実の過去の映像があったら、それこそひっくり返るほど、興味深い。
「過去を見る」ってそう言うことなんだ。天文学者は、宇宙の何億光年と言う「昔」を見たくて、ジェームズ・ウエッブ宇宙望遠鏡を作ったのだ。これが、すごい映像を送ってきてくれている。
見てみたいねえ、30年や50年前の我が身の映像を、さ。石ぶつけてやるか? ははは