ドルフィンベルベット

高齢馬のケアと徒然日記

馬の歯の治療

2013年10月10日 21時44分19秒 | 高齢馬のケア

今日は2年ぶりのクー太郎の歯科治療でした
前回は鎮静なしで奥歯と下の前歯jは耐えたものの、上の前歯で頭に響いたのか限界に達し、洗い場から飛び出たクー太郎です。
その際に、洗い場の天井に頭をぶつけ、穴を開けました。

なので、今回は大事をとって最初から鎮静をかけました・ 朝はいつもより飼いを少なめにして、8時には食べ終わるようにしておきました。
そして、9時前からレッスンをして、丸洗い(暑かったので)して、時間があったのでデリケートゾーンもきれいにして、先生を待ちました。

ところで、人間の場合、手術の前は絶飲食にします。
その理由は主に麻酔(前投薬を含む)の際に吐き気や嘔吐による気管への誤飲を予防するためなのですが、馬の場合も絶食が望ましいそうです。
馬は嘔吐ができません。
では、なぜなのか?
先生に聞いてみると、鎮静によって消化管の活動が緩慢になるからとのことでした。
なるほど。

さて、クー太郎は、鎮静の前からコックリ状態 そして鎮静をの静注をすると、後肢がフラフラしだしました。
これはいつものことですが、今日は、後肢を休めた状態(後肢のつま先を立てた状態)で体重をかけてしまい、繋が逆方向になった状態で負重して、「ボキッ」という音がしました 私は「折れたのでは?」と思い、大騒ぎしましたが、大丈夫だったようです。
そういう時は、そちら側の脚に体重がかかるようにしっぽを持ったり、お尻を押したりします。

ということで、私はクー太郎のしっぽを持って、後肢を管理。
クー太郎は薬が効いて、どんどん頭が下がってくるので、スタッフSさんが頭を持ち上げてくれました。
それで何とか治療ができました。 クー太郎は下額を骨折しているので、歯の整正も結構大変です。
しかも2年間放置していたので、かなり歪んだりしていたみたいで、先生も大変そうでした。

治療が終わると、鎮静が覚めて腸が動くまでは絶食です。
今回は覚せい剤(というと怖いですが)、鎮静の拮抗剤を投与してもらいました。
それによって覚醒が速くなります。
それでも、3時間は絶食です。 食べられても、前回の例では1日間は乾草が上手く食べられません。
なので、昼のアルファ乾草はキューブに変えて、細かく砕きました。

とりあえず、お昼と、今晩と、明日の朝(少し大きめ)に砕いて与えます。
3時間が過ぎて、腸の音を聴診して確認し、キューブを与えると、嬉しそうにガツガツ食べました。
お水も飲み、私が帰るまでに2回ボロを沢山しました。

腸は大丈夫そうですが、乾草は全くダメで、咬みだしてしまいます。
それでもやっぱり馬です。
乾草を一生懸命食べようとします
口の違和感やかみ合わせに慣れるように、頑張るしかありません。
明日も状態を確認したいと思います。

コメント (4)
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