『その女アレックス』(ピエール・ルメートル著)
先日、仙台から東京に転勤になった同僚が、私のデスクにあった文庫本を見て、「エグい系が好きなんですか?」と聞いてきました
置いてあったのは『廃用身』と『呪い唄』と『K・Nの悲劇』でした
別にエグいのが好きというわけではないのですが、たまに話題のミステリーが読みたくなるのです
今回も、ミステリー大賞的なものを選んだのですが、読み始めて暫くすると「これはR15だな」とわかりました。
舞台はフランス。
30歳の看護師アレックスが誘拐され、小さな木箱の檻(これは拷問用なのだそうです)に監禁されます。
犯人はアレックスの知っている男の父親で、復讐のためにアレックスを苦しめながら殺そうと監禁したのですが、間もなく警察に追われて自殺…。
狭い檻で体を折り曲げられたままの苦痛とか、想像するだけでゾッとします
アレックスの保護を急ぐ警察ですが、その前に何とかして脱出をしたアレックス。
その後、アレックスが連続殺人犯ということが判明し、行方を追う警察。
しかし、アレックスの身元はわからないまま時間は過ぎ、そして犯行はさらに続きます。
その犯行の手口がまた、残忍なのです。
しかし、それにはやはりそれなりの理由があったのです。
「真実」対「正義」がテーマなのかはわかりませんが、物凄くエグい内容にしては、後味スッキリな小説でした
正直、とても面白くて、目が疲れるのも忘れて一気読みしてしまいました