日蓮聖人のご霊跡めぐり

日蓮聖人とそのお弟子さんが歩まれたご霊跡を、自分の足で少しずつ辿ってゆこうと思います。

腰懸山實教寺(葉山町一色)

2017-03-05 19:41:04 | 旅行
お寺には大概、「山号」っていうのがありますよね。
そのお寺にまつわる地名であったり、開基となった檀越の名前であったり・・・
また、日蓮聖人が訪れた先で残した逸話なんかも山号の元になっています。

このお寺の山号は、とても個性的です。異彩を放っています。
いや~、僕も一日で辿ってきて、もう疲れ果ててるんですが、三浦半島横断、なかなかハードっス!

日蓮聖人も山道を歩かれてきてお疲れになっていたのでしょう、葉山の海が見える頃、石に腰かけたそうです。これが實教寺の山号のルーツです。


大きなみかんの木が印象的なお寺です。


入口に六地蔵が祀られています。
衣笠の大明寺にもありましたよね!
六地蔵の横には慈母観音。


境内に庚申塔がありました。
町の重要文化財になっています。


みかんの木が、屋根がわりになっています。
とてもやさしい雰囲気です。


本堂です。
屋根の最上部、よく鬼瓦が付く部分の上が左右に飛び出してるのは、何ていう造りなのかな?


「日蓮大聖人 御休息腰掛石霊場」
・・・残念なことに、腰掛石そのものを見つけることはできませんでした。


「古将墓」
墓石に由来が刻まれていました。

昔、葉山の御用邸を作る時に、整地をしようと地面を掘ったら人骨が多数出てきました。周囲の発掘品や、発掘された場所から、これらの人骨は合戦で命を落とした武士達のものだと推定され、實教寺にお墓を作って供養した、的な事が刻まれていました。


他にも境内には
「幸龍王宮」
龍神様を祀っている祠だと思われます。


「太元明王」
この明王様は・・・う~ん、わかりません。


そして・・・
「久遠堂」というそうですが、


扁額は京都の大本山・本圀寺のお上人による書です。
す、すごいな・・・


お!・・・菊の御紋!!!
とはいえ、本当は何で菊の御紋を付ける事が許されているのか、今の僕の知識ではわかりません。
これからいろんなご霊跡を見てゆく過程で、わかってゆけばいいと思っています。


境内から相模湾が望めます。


海側に下ってゆくと、水平線に江の島!
鎌倉まであと一歩、というところまで迫ったこの地で、こののどかな景色を眺めながら、日蓮聖人は何を思ったのでしょう。


講中ひとつみっけ!
惣講中~!
惣菜の「惣」でいいんだよな~?
どんな人たちの講中なんだろう?調べてみよう!

惣・・・農村の自治組織のことのようです。確かに「惣領」なんて単語、ありますもんね!

ひとつお利口になりました~。

不動滝・不動堂(葉山町木古庭)

2017-03-05 16:20:23 | 旅行
日蓮聖人は高祖坂を過ぎて「不動滝」に立ち寄ったという噂を耳にしましたが・・・
本当に三浦半島に滝なんてあるんでしょうか?
神奈川県に50年近く住んでいますが、聞いたことがないぞ!!

まあ、ダメもとで行ってみましょうか!


本圓寺をあとにして20分くらいでしょうか、今の県道27号線をはさんだ反対側の山の中腹まで歩いてきました。
古道には庚申塔とか石仏がところどころにあります。
昔はこれらが道しるべの役割をしていたんでしょうね。
大沢の庚申塔です。


その対面には
観音様なのかな?石仏がありました。
香の花が供され、小さい卒塔婆もありましたよ。


あれ?のぼり・・・


「不動尊 不動滝 並 不動堂」の看板・・・!
そういえば水が落ちる音が!


これか~~!


「木古庭の不動滝」です。


脇に「不動明王」の石像があります。
滝の高さは5mくらいかな~?
だけど立派な滝、滝壺に勢いよく水が落ちています。


よく見ると石が滝に続いている・・・
滝行!!やる方がいるんだろうな~


この滝の由緒が刻まれている石があったのですが、ほとんど読めませんでした。


なになに?
「畠山重忠が三浦一族を攻める時に、不動明王を勧請したら湧いた滝で、

一時水が枯れそうになったが不動明王に祈ると、水量が復活した」的なことが刻まれていました。
「この不動尊は本圓寺の寺域」ともありました。


この近所に不動堂があるそうです。行ってみましょう。
おおっっ!!キジが出た~!
山に逃げて行きました。



「ガサガサッ!!」
あわわ!タイワンリス!


野生動物の歓迎を受けて到着~
人の気配の少ない山の中にしては立派なお堂です。


「不動堂」


ここにも不動明王の石仏が


本圓寺の所有、ってことは管理も大変なんでしょうね。
頭が下がります。


不動明王を勧請した畠山公一族の顕彰慰霊碑です。


いやはや、本圓寺さんとそのお檀家さん、さらにはご近所さんのご苦労があって、21世紀の今でも僕らは往時を偲べるわけです。
日蓮聖人が歩かれた道は、いろんな意味で感謝の道ですね。


もう少しで相模湾沿いに出ます。
鎌倉も近くなってきた!