東京都下唯一の、日蓮聖人のご霊跡は今・・・
桜の開花も秒読みの、快晴の春分の日

西武新宿線の東村山にやってきました!

駅前に府中街道が走っています。
そこから一本脇道に入ると・・・

歴史の香り♬

この細道が「鎌倉古道」です。
鎌倉古道は鎌倉を起点として
群馬方面に向かう「上ツ道」
栃木方面に向かう「中ツ道」
千葉方面に向かう「下ツ道」
の3本があるようで、ここ東村山には上ツ道が走っています。

道沿いに説明がありました。
この古道は上野国(今の群馬)を経て信濃国(今の新潟)に至るそうです。

龍ノ口の法難後、日蓮聖人は厚木・依知の本間重連邸に28日間勾留されたあと、配流予定の佐渡に向けて歩き出しました。
たった一日で厚木から久米川まで踏破し、この先のお宅にお泊りになったそうです。
歩く歩く!!
鎌倉古道沿いには昔からの遺跡、神社仏閣などが点在しています。

白山神社

当間稲荷

熊野神社
など・・・
江戸時代頃まで人々の往来が盛んだったんでしょうね!

日蓮聖人はこの鎌倉古道沿いにある「立川家」という民家に御一泊された記録があるようです。
行ってみましょう!!
僕、不慣れな土地を巡る時は、事前にグーグルストリートビューで現地を確認しておくんです。

そろそろ↑の立川家の立派な門が見えてくるはず・・・
・・・あれ・・・あれ?この場所のはずなんだけど・・・
・・・ない(悲)なくなってる(泣)・・・
念のためお向かいの畑で作業されているおじさんに聞いてみると・・・
昨年、跡形もなく全て壊されてしまったそうです。
現在は真新しい建て売り住宅がたくさん建っていました。
(もう住んでいる方もいらっしゃるので、画像は敢えて掲載しません)
・・・既に40か所以上、日蓮聖人のご霊跡を巡ってきましたが、ここまでの様変わりは初めてです。
グーグルストリートビューの画像は2015年4月、たった2年前のものでした。

本当に胸が痛くなりました。
しかし、ご霊跡となるこの場所を700年以上にわたって維持し続けてこられた立川家の方々にとって、その取り壊しはもっともっと辛かったはずです。
一般のお宅でありながら毎年10月10日にはお会式を営んでおられたという事も聞きました。
大変な業績です。ご苦労様でしたと言いたいです。
現在は有名なお寺でさえ、存続が難しいところも多いと聞きます。
一銭の利益にもならないご霊跡の維持
時代の流れとはいえ・・・
我々の子や孫の時代に、残してゆけるのでしょうか?