訪れたかったご霊跡の一つに、法性寺がありました。

日蓮聖人が立教開宗したあと、東京湾を渡り横須賀を経て鎌倉に至る道の、まさに鎌倉の直前にあるのが法性寺です。
また、このご霊跡には、僕が今まで廻ってきたご霊跡の多くに名前を残している六老僧の一人、日朗上人の御廟があり、どうしてもお参りしたい気持ちがありました。

法性寺、山号は「猿畠山」(えんばくさん)です。
昔から「お猿畠」と呼ばれていたそうです。
扁額に白いお猿さんがぶら下がっています。

山門です。
ここから険しい坂道が続きます。

ハアハア・・・

本堂です。

「日朗菩薩墳墓霊場」

よく見ると至る所にお猿の彫刻があります。

日朗上人の御廟はどこかな・・・?
あ~また階段~!

お猿はこのお寺のヒーローです。

気が付けばすっかり山の上!
そこに・・・ありました!

日朗上人の御廟です。
このお堂の中には宝塔があり、それが日朗上人のお墓となっています。
元応2(1320)年1月21日が命日で、享年77歳だったということです。
日蓮聖人の最もお近くでお仕えしていた日朗上人。
そのご遺徳に感謝し、お参りさせて頂きました。
日朗上人の御廟の隣にある、歴史のありそうなお堂

このお堂の格はとても高いんですよ。
日蓮聖人のご遺命で、日朗上人は池上本門寺と比企ケ谷の妙本寺という二つの大きいお寺のご住職をされました。
日朗上人がお亡くなりになり、ここ法性寺に両寺の「奥之院」ができました。

訪ねてくる檀信徒の方も多いのでしょうね。
横須賀からこの山にやってきた日蓮聖人は、山頂近くにある岩窟に籠られたそうです。

(知らない地で、いきなり他人の屋根を借りることはできないですよね~)
近所の人たちは誰も日蓮聖人のことを知らないので、誰も給仕してくれず、食べ物に窮していました。
そんな時、どこからともなく猿たちが集まってきて食べ物を供養してくれたそうです。

猿が給仕してくれたという不思議な出来事は、この山の「山王権現」のおかげだ、と日蓮聖人は言われたそうです。

山王権現様はこのお山の守り神です。

左に権現様をお祀りする祠、右に多宝塔
その後、日蓮聖人が鎌倉で布教を始め、念仏者達から反発を買った結果起こった「松葉ケ谷の法難」の時も、猿が日蓮聖人を導き、ここの山に避難できたといいます。
山王権現様とお猿たちのご加護でしょう。
僕の干支は申なんで、何だか嬉しいです!

日蓮宗のお寺でよく見かけますね~。
動物の慰霊碑。
ウチの菩提寺にもペットの墓所が設けられています。
ここ法性寺に来て、日蓮聖人が動物を大切にする理由がよくわかりました。
それにしてもね~、ど~しても気になるお屋敷があるんです。

この巨大な洋館!!!
逗子では「サリーちゃんの館」と呼ばれているそうですが、誰も洋館の主を見たことがない・・・とのことです。
法性寺を訪問したら、洋館の威容を感じる事ができますよ~!!
今週の講中~!

山王清浄講中~!

山王権現様の多宝塔を建立した方々のようです。
感謝、感謝です。
昭和50年・・・今から40年くらい前ですよね。
まだ存在するのかな?