鎌倉に入った日蓮聖人がまず居を構えた岩窟を参拝しに行きました。
松葉ケ谷といえばこの三ケ寺。
週末には観光客がひっきりなしに訪れます。
右に安国論寺、左に行くと妙法寺ですが、その真ん中、額田記念病院沿いの細道を上ります。
民間の駐車場のフェンスに看板が出ています。
注意していないと通り過ぎてしまいます。
駐車場を通らせて頂きました。
突き当りに何やらまた看板かな?
「この奥←」
行ってみましょう。
どなたかがキチンと管理してくれています。
石畳が整備されていました。
うわっ!!!
突然現れる横穴!
由緒が刻まれていました。
日蓮聖人が鎌倉入りした最初の晩、夜を明かした所のようです。
「この谷戸に潜む物怪(もののけ)を済度した所」とも刻まれていました。
物怪とは、人にとり憑く霊とか妖怪のこと
済度とは、迷い苦しんでいる者を救って悟りの境地に導くこと のようです。
これが「化生窟」と呼ばれる所以でしょう。
最初の晩ですもんね、誰も泊めてくれるはずがありませんよね。
こんなにさみしい場所の岩窟に身を寄せるしかなかったわけです。
岩窟のすぐ横に、井戸がありました。
日蓮聖人が御硯の水や日常用水としてお使いになられた井戸だそうです。
化生窟、御硯水の井戸とも、安国論寺さんがご霊跡として整備・管理して下さっているようですよ。
今では民間の駐車場の奥に位置している、決して目立つことのないご霊跡でも、こうして手を入れて下さっている。
感謝、感謝です。
井戸水は・・・出るかな?
出た!水量十分ですよ~!!
日蓮乞水とともに、日蓮聖人の鎌倉での生活を支えた水。
そのお水で両手を清め、お参りさせて頂きました。
横須賀のお穴さまといい・・・
逗子・法性寺の岩窟といい・・・
岩窟のご霊跡が多いですね~。
この谷戸には、よ~く注意してみると至る所に穴が口を開けています。
もしかしたら・・・
知り合いも信者も檀越も全くいない地で、元々は草をかき分けて、こんな横穴に身を寄せたのではないか?と思っちゃいます。
(今でこそ補強されたりお化粧されたり、本当にキレイに整備されていますけどね~)
多くのご霊跡を巡ってゆくうちに、何となく、わかってくることがあるものです。
信仰も、深くなってゆきます。