今朝、悪夢を見た。
わたしと兄は実家にいる。
玄関には飼っている動物たちの死骸と物が積み重なり、何故か廃屋のように何十年と雨ざらしになったあとみたいになっている。
わたしは父の姿が見えないことに絶望しながらその積み重なった瓦礫をどけていく。
しかし父の姿がどこにもない。
昨日、明日行くと話していたあの公園へ行ったのだろうか?
わたしは父が出掛けたかも知れない公園へ電話を掛ける。
もしかしたら誘拐されて、身代金を要求されるかもしれないと受付の人間に話す。怪しい男がいたら連絡してくださいと言って電話を切る。
気づけば部屋のどこもかしこも、廃屋のように荒れ果てている。
いくら家のなかを探しても父の姿は見つからない。
そのとき、ダイニングテーブルのうえに、父の眼鏡、父の飲んでいた薬、父の携帯が置かれていることに気づく。
わたしは絶望的になる。
父が眼鏡をかけずに外へ出るはずがない。
父は誰かにさらわれてしまった。
わたしと兄は、兄の部屋のなかに入る。
と、そこも酷く荒れ果てている。
兄とわたしで瓦礫の下に父を探そうとするが、変な毛の生えていない大きな赤い斑(まだら)になった犬が何故かいて、危険を感じてわたしと兄は部屋を出る。
赤い犬は着いてくる。
わたしは噛まれるかもしれないと恐怖しながら赤い犬にくんくんされて、こんなヤバイ病気持ってそうな犬に噛まれたら死ぬかもしれないと震え上がっているのに、くんくんくんくんと赤い犬はなついて着いてくる。
目が覚めて、わたしは想った。
愛する者が、行方不明のままずっと見つからない不安と苦痛の生活は、一体どれほどの苦しみの日々なのだろうと。
お父さんは、わたしたちに介護させることすら嫌だと言っていた。
だからあんなに早く、あっけなく死んでしまったのだろうと。
ほとんどの人間も動物も、最期は絶望と苦痛の果てに死んで逝く。
母は忠実なクリスチャンであったが、死のまえは癌が脳にまで転移しモルヒネで朦朧として、神の救いなど微塵も感じられなかったのではないか。
家族だけでは、生きる支えとならないほど苦しかったから、母は神を信じたはずだ。
死をまえに、いったいどんなものを感じていたか。
それでも確かなのは、母をさらったのは、間違いなく神である。
では父をさらったのは、誰なのか。
わたしと兄は実家にいる。
玄関には飼っている動物たちの死骸と物が積み重なり、何故か廃屋のように何十年と雨ざらしになったあとみたいになっている。
わたしは父の姿が見えないことに絶望しながらその積み重なった瓦礫をどけていく。
しかし父の姿がどこにもない。
昨日、明日行くと話していたあの公園へ行ったのだろうか?
わたしは父が出掛けたかも知れない公園へ電話を掛ける。
もしかしたら誘拐されて、身代金を要求されるかもしれないと受付の人間に話す。怪しい男がいたら連絡してくださいと言って電話を切る。
気づけば部屋のどこもかしこも、廃屋のように荒れ果てている。
いくら家のなかを探しても父の姿は見つからない。
そのとき、ダイニングテーブルのうえに、父の眼鏡、父の飲んでいた薬、父の携帯が置かれていることに気づく。
わたしは絶望的になる。
父が眼鏡をかけずに外へ出るはずがない。
父は誰かにさらわれてしまった。
わたしと兄は、兄の部屋のなかに入る。
と、そこも酷く荒れ果てている。
兄とわたしで瓦礫の下に父を探そうとするが、変な毛の生えていない大きな赤い斑(まだら)になった犬が何故かいて、危険を感じてわたしと兄は部屋を出る。
赤い犬は着いてくる。
わたしは噛まれるかもしれないと恐怖しながら赤い犬にくんくんされて、こんなヤバイ病気持ってそうな犬に噛まれたら死ぬかもしれないと震え上がっているのに、くんくんくんくんと赤い犬はなついて着いてくる。
目が覚めて、わたしは想った。
愛する者が、行方不明のままずっと見つからない不安と苦痛の生活は、一体どれほどの苦しみの日々なのだろうと。
お父さんは、わたしたちに介護させることすら嫌だと言っていた。
だからあんなに早く、あっけなく死んでしまったのだろうと。
ほとんどの人間も動物も、最期は絶望と苦痛の果てに死んで逝く。
母は忠実なクリスチャンであったが、死のまえは癌が脳にまで転移しモルヒネで朦朧として、神の救いなど微塵も感じられなかったのではないか。
家族だけでは、生きる支えとならないほど苦しかったから、母は神を信じたはずだ。
死をまえに、いったいどんなものを感じていたか。
それでも確かなのは、母をさらったのは、間違いなく神である。
では父をさらったのは、誰なのか。