猫と千夏とエトセトラ

ねこ絵描き岡田千夏のねこまんが、ねこイラスト、時々エッセイ

食いしん坊みゆちゃん

2011年10月07日 | 
 みゆちゃんは、近頃かなり食いしん坊である。食いしん坊といっても、主食のキャットフードをいっぱい食べるふくちゃんの食いしん坊とは違って、おやつ用のちょっと贅沢なカリカリをねだりに来る、グルメな食いしん坊である。
 食欲の秋だけれど、みゆちゃんの食欲は、もうだいぶ前のまだ暑い頃から旺盛である。食欲がないよりはいいけれど、私がパソコンの前に座るたびに、机の上に置いてあるおやつをねだりに上がってきて、毎度のことながら、キーボードを踏んづけたりペンタブレットの上に座り込んだりする。(私が座っていなくても、机の上で待っていることもある。)
 みゆちゃんの意図に気づかないふりをして、よしよしみゆちゃん、可愛いね、と頭や背中をなでたりすると、はじめは向こうもそれに合わせて、目を細めたりのどを鳴らしたりしているが、そのうちに痺れを切らし、「いや、そうじゃなくて」とおやつの入っている小瓶に顔を擦り付けて、「これよ、これ、なんでわからにゃいの、鈍い人」とアピールをする。以前は知らんぷりしてなでていたら、「ちぇっ」という顔をして諦めて向こうへいってしまったけれど、新しい智恵をつけたらしい。仕方がないから、小瓶の蓋を開けてカリカリを一握り出してあげると(この時点で、どこからともなくふくちゃんも現れる)、美味しそうに軽やかな音を立てておやつを食べ、食べ終わると何の愛想もなく机の上から飛び降りて去ってしまう。みゆちゃんが机の上に来てくれるたびに心に抱く、もしかして私に会いに来てくれたのかな、という微かな思いは、毎回打ち砕かれる。
 でも、時々、おやつが目的ではなく、みゆちゃんが私の机の上に寝に来てくれることがある。そんなとき、ふわふわの白い毛をなでながら、こんなに可愛いいきものがそばにいて、しかも相思相愛だとは、本当に自分は奇蹟的なほど幸せものだと、ありがたく感動してしまう。(ふくちゃんが来てくれてももちろんうれしいけれど、コンパクトなみゆちゃんと違って、大きなふくちゃんが机に寝そべると何も出来ないので、ちょっと困る。)