12月から、母のいるホームも面会が緩くなり、
本人の居室で家族と会えることになりました。
これまでの面会はロビーだったもので、
ロビーだから、皆さんの通り道。
通り道だから、話すことが全部筒抜け。
だったんですよね~
あ、いや、聞かれて困る、ってことじゃなく、
15分の面会時間の間、
耳の遠い母と、大声で喋り続け、
近くにあるスタッフルームの皆さんを、
完全に思考停止に陥れてしまっただろうと
ホントにごめんなさーい!
でもわずかの面会時間、
こっちも必死だったもので
でもそれが、
やっと、
本人の部屋で、
ドアを閉めて会える!
うぉーー、やったーーー!!
というときには、
本人はもうほとんど喋れず。話も聞こえていない様子。
皮肉なものだなと思いながら、
昨日、母の部屋に行ったとき、
誰もいないし、
こっそりマスクをとってみました。
「マスクがないほうがいいよね」
すると、
「うん」
「え? 今、話がわかったの?」
「うん」
と、また答えてくれる母。
もっと話しても、ちゃんとこちらの話がわかって、
短い返事まで返してくれる!
え???
これ、どういうこと???
これまでの面会で、何を言ってもぼーっとしてたのに。
もしやと思って、マスクをして喋ってみると、
また、これまでの聞こえない母に・・・。
そうか!!!
母は若い頃から耳が悪く、補聴器を使っていたんですが、
その間に、
知らず知らずのうちに読唇術を身につけてたんですね。
補聴器の助けを借りながら、相手の唇を読んで、
それで、健常者と変わらない生活を続けてたんです。
ところがコロナの真っ最中にホームに入って、
全員がマスク。
以前は頼りになっていた補聴器も、
高齢でいよいよ耳が衰えた分、
だんだん役に立たなくなったところに、
全員が口を隠している・・・。
これだったのか!!
ホームに入って、
よくしていただいてても、
認知はどんどん進んでいった。
私も補聴器を買い替えることしか考えなかった。
でも・・・違った。
あーーー、もう、なんてこったい・・・。
もう、もう、もう・・・。
あーーー、もう!
この状況の中、私たちよりもっともっと、
悔しくて辛い思いをしたご家族がたくさんいるでしょう。
母のことも仕方がないと思います。
今さらであっても、会話らしきものができて、
それで、まだよかったとも思います。
でもね・・・、やっぱりね・・・、
何とも言えない思いが・・・。
うん。でも、これからの残された時間、
こっそりマスクを外して、母との会話を楽しもう!
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