望子のただいま稽古チュッ!

稽古、公演、プライベート
・・・オバサン役者、木村望子の日々。

初演のトラウマ裏ばなし・昨日のつづき、のつづき

2011-03-07 00:52:26 | 舞台・ウラ話
 
舞台袖で出番を待っていたところで、

!!!!!打掛けを忘れていた!!!!!

ことに気がつく、って・・・、

ちょっと信じられないでしょう?


ここまで大事なものを忘れるなんて、

普通、考えられないでしょう?


なのにね~、あるんですよ、現実には。
まさに、事実は小説より・・・

・・・なんて、言ってる場合じゃないっ!


もう、その時の気持ちといったら、

どんな言葉をもってきても、とても表現できるもんじゃありません。


真っ青な顔をして、 

後ろに並んで、
次の出番を待っていた共演者を蹴散らし 

舞台裏を疾風のように駆け抜け 


楽屋に大切に掛けてあった打掛けをひっつかむと、

また、もと来た道を全力疾走 

足の痛みもなんのその!

「舞台裏の移動は静かに」なんて言ってられるか!




出番ぎっりぎりに、そでにたどり着くと、

近くにいた共演者が、
寄ってたかって着せてくれました。



で、着終わった途端に、
「うわーっ」と舞台で驚く声が。

・・・私の出番です。


「のかぬか、下郎!」と太い声で一括して、
魔女(巫女)登場!



なーんとなく、私の背中で、
そでにいる共演者のクスクス笑いが聞こえたような。


・・・でも、間に合ったのです



ははははは。


いや、さすがに、これは笑えません 



もし気づくのが、あと5秒遅かったら、

  ・・・出番に間に合いませんでした。



下男が、奥に酒甕を置きに行こうとしたときに、
目の前に怖い魔女が現れて、驚く。

初演時は、ここまでが、舞台上で下男役の1人芝居でした。
つまり、ここまでは私は登場しません。

お客様はその驚いた様子で、何かが現れるぞと感じるわけです。



魔女が来るから「うわーっ」と驚くのに、


「ん?? 魔女、出てこない??」


となったら、
びっくりして叫んじゃっただけに、引っ込みがつきません。


考えうる対処法としては、
何度も「うわーっ」と驚き続ける、くらいでしょうか。



共演者をこんな目に遭わせずにすんで、
本当によかった 



でも、それ以上に恐ろしいのは 

・・・打掛けを着ていないことに気づかずに、

そのまま、舞台に登場しちゃったときです。


その打掛けのフォルムを考えた上で、
振付けられた巫女の舞なのに、


登場したのは、フツーに地味な衣裳を着て、
顔だけミョ~にコワい、間の抜けたオバサン 


周りの人だって、
どうやって怖がればいいのかわからないでしょう。


おお~~~~~~~~~、

いや~~~、もう~~~、ホントに~~~~、

間に合ってよかった~~~~


今でも、何となく背中が冷たくなるくらい、
まだまだトラウマが消えていません。

これ以来ですね。
いよいよ、出番の前のチェックに神経を使うようになったのは。


もともとマジメな性格なので、
それまでも、すごく一生懸命にチェックしてたんですけど、

そういうヤツに限って、ポカをするとデカい?


はい。これからも気をつけまーす!

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