雀庵の「常在戦場/122 皇国の興廃この一戦にあり」
“シーチン”修一 2.0
【Anne G. of Red Gables/402(2021/12/7/火】地元のスーパー「ライフ」には10日に1回ほど行く。小生のオヤツ(胃切除による低血糖予防)を買うのだが、半分は雀の餌にもしている。ライフでは半年ほど前から最新の「セルフレジ」を使うようになったが、まだ慣れていないので先日はお釣りの紙幣(7000円)を取り忘れてしまった。
帰路に「あれっ、お札を取ったっけ?」と気づいて財布を見たらお札がない。天の啓示か? 慌てて引き返してカウンターのお姉さんにその旨言ったら、お釣りが保管されていた。「ライフ」はいい店である。それにしても完全に老化によるボケ、もう可笑しくて涙が出るほど笑ってしまった。「痴呆症(認知症)早期発見のめやす」というサイトを見てチェックすると――
<同じことを何度も言う・問う・する/しまい忘れ・置き忘れが増え、いつも探し物をしている/「頭が変になった」と思う>
20項目中、該当するのは以上の3つだから痴呆初期だろうが、漢字が書けない、子・孫の名前を思い出せない、なんてしょっちゅうだ。先日は睦月、如月、弥生、卯月・・・霜月、師走のうち「葉月」を思い出せずに1年が11か月になってしまった。そのうち「昼めし食ったかなあ?」なんてなりそう。「アンタ、さっき食べたじゃない、大丈夫?」「あの・・・どちらさまで?」と言ったら面白そうだな。
ま、呆ける前に中共との戦争は片を付けにゃならんが・・・これってビョーキか正論か? 勝てば正論、負ければ邪論になることは確かだ。書評サイト・本シェルジュ「小坂文乃著:革命をプロデュースした日本人」から。
<「辛亥革命」が起きたのは1911年の清時代の中国。干支が「辛亥」だったことから辛亥革命。
貿易業を営み、日活を創業した梅屋庄吉。 孫文と宋慶齢の結婚披露宴を自宅で執りおこなうなど、革命への援助を惜しみませんでした。実に2兆円もの資金を孫文に投じたといわれています。
まさに革命を「プロデュース」した梅屋庄吉。本書の作者は、そんな彼の曾孫であたる小坂文乃です。
梅屋が亡くなった後、長らく公開が禁じられていた史料がようやく日の目を見ることになり、当時の中国と日本の様子が明らかになりました。梅屋がどれだけ孫文のことを信頼していたか、そして中国と協力することを日本にとっても良いことだと政府に働きかけていたかがわかります。
生々しい描写で臨場感にあふれた一冊。中国だけでなく、日本の歴史を学ぶうえでも読んでおきたい作品です>
同書はアマゾンのカスタマーレビューで山中禎夫氏も絶賛している。曰く<欧米に蚕食され軽蔑されていた東洋の発展のため「志」を立て実行した梅屋庄吉。いまの日本ではこういう英雄は出てこない。教育の問題だと思う。
孫文を徹底的に信頼し助け、辛亥革命を経て中華民国の設立の陰の人材。他にも大勢いたはず。日本に傲慢不遜にもクレイムをつける今の中国の指導者はこれが変わらぬ日本人の本心であることを知っているであろうか。「歴史に学べ」というならこの歴史的事実をも知った上での言動を期待する>
夕べは井沢元彦著「歴史if物語」(廣済堂出版、1994年)を読みながら眠りについたが、1994年当時でも「日本悪玉説」は主流だったのか!とちょっとびっくりした。昭和時代を呪っているようなカリスマ的な司馬遼󠄁太郎が死んだのが1996年だが、2001年の「9.11テロ」で大ショックを受けるまでは概ね“自虐史観”が主流、愛国右派は傍流だったのかもしれない。小生もその頃に目覚めて右傾化(正常化)していったが、ブログ「頂門の一針」の影響で「書く」ことが再びできるようになったのは幸運だった。
その当時、なんと日本で時代錯誤の“焚書坑儒”が起きたのには海舟を真似れば「さすがの俺も」ビックリした。「教えて! goo」から。
<左翼の連中は、気に入らない書物を捨てたり燃やしたりします。平成13(2001)年に起きた「船橋市西図書館蔵書破棄事件」でも、船橋市西図書館に勤務していた土橋悦子司書は左翼思想を持っており、「新しい教科書をつくる会」を嫌悪していました。土橋悦子司書は市が定めた除籍基準を無視し、個人的な左翼思想の判断によって大量の図書館の蔵書を除籍し廃棄して船橋市の公有財産を不当に損壊しました。焚書された書籍は以下の通り。氏名(蔵書数)除籍数の順。
西部邁(44)44 渡部昇一(79)37 西尾幹二(24)12 福田和也(38)13 高橋史朗(3)1 福田恆存(24)1 小室直樹(26)11 長谷川慶太郎(56)14 岡崎久彦(19)5 坂本多加雄(8)2 日下公人(34)11 谷沢永一(102)17 つくる会(3)1 藤岡信勝(4)3 井沢元彦(54)4
井沢元彦が被害者になっていたのは驚きだが、彼は2000年前後には自虐史観から目覚め始めてきたようである。<本事件で著書を廃棄された筆者の1人である井沢元彦は、「朝日新聞読者だけが知らされない船橋市西図書館『焚書事件』の犯人像」という記事をSAPIOに掲載し、特定のマスコミが事件を公平に報道していないと苦言を呈した>(WIKI)
朝日がやりたかった焚書坑儒を土橋悦子はやったのだからアカにとって彼女は英雄なのだろう。報道の自由、報道しない自由、我にも正義、彼にも正義・・・実に悩ましいが「勝てば官軍、負ければ賊軍、歴史は勝者が創る」ということだけは確かだ。
喫緊の対習近平・中共戦争は、21世紀の国際社会の大枠を方向付ける共産主義 vs 自由主義の最終戦争になるだろう。自由陣営は勝てるかどうか、勝てなければフランス革命前後から血まみれの試行錯誤で200年間培ってきた「自由民主人権法治」は消滅する。大きな犠牲を払ってでも習近平独裁中共を壊滅一掃するしかない。人類史の巨大な岐路、試練である。
中共の英字紙「サウスチャイナモーニングポスト」。習近平を支持するように見せながら反対意見も紹介する“アヤフヤグレーゾーン路線”で延命を図っている。2021/11/26「China's PLA open to good relations with US military, if Chinese sovereignty is respected(中国の主権が尊重されるなら、人民解放軍は米軍との良好な関係を受け入れられる)」から拙訳する。
<「中国の利益が尊重される場合にのみ、人民解放軍は米軍との良好な関係を築くことをいとわない」
北京の国防省は11月初めに米国と中国との軍事交渉の条件を明確にした。Wu Qian(呉倩?)報道官は、二国間関係を安定させるためには両軍間のコミュニケーションが重要だが、「中国の主権を侵害してはならないことを理解した上で協議を行うべきである」と述べた。
米国の軍艦や航空機による台湾、南シナ海、中国本土の沿岸偵察などの問題に対するワシントンの「挑発的な」行動は、両国間の軍事的緊張を高める、「中国の断固とした対応は当然の行動であった」とWu Qianは北京での定例記者会見で語った。
「何度も言ってきたように、中国には米中軍隊間の関係を発展させるための原則がある。中国の主権、尊厳、中核的利益を侵害するな、ということだ」
地政学的な競争が激化する中、中国は、紛争中の南シナ海にある中国が支配する島々の近くでの米海軍の頻繁な「航行の自由」作戦、および沿岸海域でのスパイ活動の増加について一貫して不満を述べている。
しかし、台湾はここ数ヶ月で最も摩擦を引き起こしている問題だ。北京が台湾の防空識別圏に戦闘機の出撃を強化したとき、蔡英文・台湾大統領は10月、米軍が台湾軍を訓練していたことを確認した。「特に台湾問題に関しては中国には妥協の余地がなく、米国は幻想を抱くべきではない」とWu Qianは述べた。
北京は、自治台湾を1946-49年の内戦で奪われた反逆の州と見なしており、「強制的な統一」のために人民解放軍を使用する可能性を放棄していない。台北との非公式な関係を維持し、台湾への武器売却を続けている米国を、北京の計画に対する主要な障害と見なしている。
中国と米国は近年、多くの問題について対立している。しかし、11月初めのオンライン会談で習近平と米国バイデンは、外交、経済、安全保障の問題について「対話を促し、双方が対立を管理すべきだ」と述べた。その1か月ほど前には人民解放軍の黄雪氏と米国防総省のマイケル・チェイスがオンライン会談した後に中米軍隊間の通信を再開した。
しかし緊張はまだ残っている。11月23日に、米国の誘導ミサイル駆逐艦が再び台湾海峡を航行し、北京から怒りの抗議を引き起こした。11月初めに公表された民間衛星会社の写真は、人民解放軍が対艦弾道ミサイル実験の標的として、新江の砂漠らしいところに米空母やその他の軍艦の模型を建造したことを示していた。
「中国は米国にとって戦略的脅威である」との米国海軍長官のコメントに応えて、Wu Qian報道官は、「一部の米国人が掲げた“中国の軍事的脅威”は「強引に捏造された迫害のパラノイア」だと、こう述べた。
「覇権に夢中になっている人々は、常に他国が覇権を切望していると思っている。彼らの目的は、軍事分野での絶対的な優位性の追求と世界的な覇権の維持の言い訳を見つけることだ」
米海軍作戦部長のマイケル・ギルディ提督は、今後10年間で海軍力のバランスが変化する可能性があると警告し、米軍は中国を効果的に抑止する能力強化を進めるべきだと述べた>
第2次大戦前も大国は「バランス・オブ・パワー」戦略で熱戦を抑止するため軍拡競争にブレーキを掛けたが、ヒトラー・ナチスの欧州制覇への暴発を止められなかった。むしろ英仏などはヒトラーを刺激しなければ開戦になるまいと甘く考えていたようだ。いわゆる「軟弱外交」。
それから80年後の習近平・中共のアジア制覇への暴発を止めるには軟弱外交ではまったく効果はない、むしろ勢いづかせるだけだ。ピンポイント攻撃で習近平を排除する、経済包囲網で戦争資源を枯渇させる、辛亥革命2.0を煽って内戦へ転化させるなど、プロの戦略家はいろいろ研究しているだろうが、各国の元首がチャーチルやFDRルーズベルトのように“狡猾”(同盟しても国益優先、時に非情)でないと、良策があっても実行を決断できない脆さがある。
2001年からの複雑な国際社会でリスクを恐れて関与を避けたスペインには、かつての「史上初の世界覇権国家」「太陽の没することなき帝国」の面影はない。企業でもスポーツでもリーダーが優れていれば部下や選手も育つ。リーダーがダメなら能ある鷹も惰弱に流れる。自由陣営の為政者には「皇国の興廃この一戦にあり。各員一層奮励努力せよ」、Z旗(Z=後がない)を掲げる覚悟が必要だ。
・・・・・・
目安箱:ishiifam@minos.ocn.ne.jp
https://blog.goo.ne.jp/annegoftotopapa4646
まぐまぐID 0001690154「必殺クロスカウンター」
“シーチン”修一 2.0
【Anne G. of Red Gables/402(2021/12/7/火】地元のスーパー「ライフ」には10日に1回ほど行く。小生のオヤツ(胃切除による低血糖予防)を買うのだが、半分は雀の餌にもしている。ライフでは半年ほど前から最新の「セルフレジ」を使うようになったが、まだ慣れていないので先日はお釣りの紙幣(7000円)を取り忘れてしまった。
帰路に「あれっ、お札を取ったっけ?」と気づいて財布を見たらお札がない。天の啓示か? 慌てて引き返してカウンターのお姉さんにその旨言ったら、お釣りが保管されていた。「ライフ」はいい店である。それにしても完全に老化によるボケ、もう可笑しくて涙が出るほど笑ってしまった。「痴呆症(認知症)早期発見のめやす」というサイトを見てチェックすると――
<同じことを何度も言う・問う・する/しまい忘れ・置き忘れが増え、いつも探し物をしている/「頭が変になった」と思う>
20項目中、該当するのは以上の3つだから痴呆初期だろうが、漢字が書けない、子・孫の名前を思い出せない、なんてしょっちゅうだ。先日は睦月、如月、弥生、卯月・・・霜月、師走のうち「葉月」を思い出せずに1年が11か月になってしまった。そのうち「昼めし食ったかなあ?」なんてなりそう。「アンタ、さっき食べたじゃない、大丈夫?」「あの・・・どちらさまで?」と言ったら面白そうだな。
ま、呆ける前に中共との戦争は片を付けにゃならんが・・・これってビョーキか正論か? 勝てば正論、負ければ邪論になることは確かだ。書評サイト・本シェルジュ「小坂文乃著:革命をプロデュースした日本人」から。
<「辛亥革命」が起きたのは1911年の清時代の中国。干支が「辛亥」だったことから辛亥革命。
貿易業を営み、日活を創業した梅屋庄吉。 孫文と宋慶齢の結婚披露宴を自宅で執りおこなうなど、革命への援助を惜しみませんでした。実に2兆円もの資金を孫文に投じたといわれています。
まさに革命を「プロデュース」した梅屋庄吉。本書の作者は、そんな彼の曾孫であたる小坂文乃です。
梅屋が亡くなった後、長らく公開が禁じられていた史料がようやく日の目を見ることになり、当時の中国と日本の様子が明らかになりました。梅屋がどれだけ孫文のことを信頼していたか、そして中国と協力することを日本にとっても良いことだと政府に働きかけていたかがわかります。
生々しい描写で臨場感にあふれた一冊。中国だけでなく、日本の歴史を学ぶうえでも読んでおきたい作品です>
同書はアマゾンのカスタマーレビューで山中禎夫氏も絶賛している。曰く<欧米に蚕食され軽蔑されていた東洋の発展のため「志」を立て実行した梅屋庄吉。いまの日本ではこういう英雄は出てこない。教育の問題だと思う。
孫文を徹底的に信頼し助け、辛亥革命を経て中華民国の設立の陰の人材。他にも大勢いたはず。日本に傲慢不遜にもクレイムをつける今の中国の指導者はこれが変わらぬ日本人の本心であることを知っているであろうか。「歴史に学べ」というならこの歴史的事実をも知った上での言動を期待する>
夕べは井沢元彦著「歴史if物語」(廣済堂出版、1994年)を読みながら眠りについたが、1994年当時でも「日本悪玉説」は主流だったのか!とちょっとびっくりした。昭和時代を呪っているようなカリスマ的な司馬遼󠄁太郎が死んだのが1996年だが、2001年の「9.11テロ」で大ショックを受けるまでは概ね“自虐史観”が主流、愛国右派は傍流だったのかもしれない。小生もその頃に目覚めて右傾化(正常化)していったが、ブログ「頂門の一針」の影響で「書く」ことが再びできるようになったのは幸運だった。
その当時、なんと日本で時代錯誤の“焚書坑儒”が起きたのには海舟を真似れば「さすがの俺も」ビックリした。「教えて! goo」から。
<左翼の連中は、気に入らない書物を捨てたり燃やしたりします。平成13(2001)年に起きた「船橋市西図書館蔵書破棄事件」でも、船橋市西図書館に勤務していた土橋悦子司書は左翼思想を持っており、「新しい教科書をつくる会」を嫌悪していました。土橋悦子司書は市が定めた除籍基準を無視し、個人的な左翼思想の判断によって大量の図書館の蔵書を除籍し廃棄して船橋市の公有財産を不当に損壊しました。焚書された書籍は以下の通り。氏名(蔵書数)除籍数の順。
西部邁(44)44 渡部昇一(79)37 西尾幹二(24)12 福田和也(38)13 高橋史朗(3)1 福田恆存(24)1 小室直樹(26)11 長谷川慶太郎(56)14 岡崎久彦(19)5 坂本多加雄(8)2 日下公人(34)11 谷沢永一(102)17 つくる会(3)1 藤岡信勝(4)3 井沢元彦(54)4
井沢元彦が被害者になっていたのは驚きだが、彼は2000年前後には自虐史観から目覚め始めてきたようである。<本事件で著書を廃棄された筆者の1人である井沢元彦は、「朝日新聞読者だけが知らされない船橋市西図書館『焚書事件』の犯人像」という記事をSAPIOに掲載し、特定のマスコミが事件を公平に報道していないと苦言を呈した>(WIKI)
朝日がやりたかった焚書坑儒を土橋悦子はやったのだからアカにとって彼女は英雄なのだろう。報道の自由、報道しない自由、我にも正義、彼にも正義・・・実に悩ましいが「勝てば官軍、負ければ賊軍、歴史は勝者が創る」ということだけは確かだ。
喫緊の対習近平・中共戦争は、21世紀の国際社会の大枠を方向付ける共産主義 vs 自由主義の最終戦争になるだろう。自由陣営は勝てるかどうか、勝てなければフランス革命前後から血まみれの試行錯誤で200年間培ってきた「自由民主人権法治」は消滅する。大きな犠牲を払ってでも習近平独裁中共を壊滅一掃するしかない。人類史の巨大な岐路、試練である。
中共の英字紙「サウスチャイナモーニングポスト」。習近平を支持するように見せながら反対意見も紹介する“アヤフヤグレーゾーン路線”で延命を図っている。2021/11/26「China's PLA open to good relations with US military, if Chinese sovereignty is respected(中国の主権が尊重されるなら、人民解放軍は米軍との良好な関係を受け入れられる)」から拙訳する。
<「中国の利益が尊重される場合にのみ、人民解放軍は米軍との良好な関係を築くことをいとわない」
北京の国防省は11月初めに米国と中国との軍事交渉の条件を明確にした。Wu Qian(呉倩?)報道官は、二国間関係を安定させるためには両軍間のコミュニケーションが重要だが、「中国の主権を侵害してはならないことを理解した上で協議を行うべきである」と述べた。
米国の軍艦や航空機による台湾、南シナ海、中国本土の沿岸偵察などの問題に対するワシントンの「挑発的な」行動は、両国間の軍事的緊張を高める、「中国の断固とした対応は当然の行動であった」とWu Qianは北京での定例記者会見で語った。
「何度も言ってきたように、中国には米中軍隊間の関係を発展させるための原則がある。中国の主権、尊厳、中核的利益を侵害するな、ということだ」
地政学的な競争が激化する中、中国は、紛争中の南シナ海にある中国が支配する島々の近くでの米海軍の頻繁な「航行の自由」作戦、および沿岸海域でのスパイ活動の増加について一貫して不満を述べている。
しかし、台湾はここ数ヶ月で最も摩擦を引き起こしている問題だ。北京が台湾の防空識別圏に戦闘機の出撃を強化したとき、蔡英文・台湾大統領は10月、米軍が台湾軍を訓練していたことを確認した。「特に台湾問題に関しては中国には妥協の余地がなく、米国は幻想を抱くべきではない」とWu Qianは述べた。
北京は、自治台湾を1946-49年の内戦で奪われた反逆の州と見なしており、「強制的な統一」のために人民解放軍を使用する可能性を放棄していない。台北との非公式な関係を維持し、台湾への武器売却を続けている米国を、北京の計画に対する主要な障害と見なしている。
中国と米国は近年、多くの問題について対立している。しかし、11月初めのオンライン会談で習近平と米国バイデンは、外交、経済、安全保障の問題について「対話を促し、双方が対立を管理すべきだ」と述べた。その1か月ほど前には人民解放軍の黄雪氏と米国防総省のマイケル・チェイスがオンライン会談した後に中米軍隊間の通信を再開した。
しかし緊張はまだ残っている。11月23日に、米国の誘導ミサイル駆逐艦が再び台湾海峡を航行し、北京から怒りの抗議を引き起こした。11月初めに公表された民間衛星会社の写真は、人民解放軍が対艦弾道ミサイル実験の標的として、新江の砂漠らしいところに米空母やその他の軍艦の模型を建造したことを示していた。
「中国は米国にとって戦略的脅威である」との米国海軍長官のコメントに応えて、Wu Qian報道官は、「一部の米国人が掲げた“中国の軍事的脅威”は「強引に捏造された迫害のパラノイア」だと、こう述べた。
「覇権に夢中になっている人々は、常に他国が覇権を切望していると思っている。彼らの目的は、軍事分野での絶対的な優位性の追求と世界的な覇権の維持の言い訳を見つけることだ」
米海軍作戦部長のマイケル・ギルディ提督は、今後10年間で海軍力のバランスが変化する可能性があると警告し、米軍は中国を効果的に抑止する能力強化を進めるべきだと述べた>
第2次大戦前も大国は「バランス・オブ・パワー」戦略で熱戦を抑止するため軍拡競争にブレーキを掛けたが、ヒトラー・ナチスの欧州制覇への暴発を止められなかった。むしろ英仏などはヒトラーを刺激しなければ開戦になるまいと甘く考えていたようだ。いわゆる「軟弱外交」。
それから80年後の習近平・中共のアジア制覇への暴発を止めるには軟弱外交ではまったく効果はない、むしろ勢いづかせるだけだ。ピンポイント攻撃で習近平を排除する、経済包囲網で戦争資源を枯渇させる、辛亥革命2.0を煽って内戦へ転化させるなど、プロの戦略家はいろいろ研究しているだろうが、各国の元首がチャーチルやFDRルーズベルトのように“狡猾”(同盟しても国益優先、時に非情)でないと、良策があっても実行を決断できない脆さがある。
2001年からの複雑な国際社会でリスクを恐れて関与を避けたスペインには、かつての「史上初の世界覇権国家」「太陽の没することなき帝国」の面影はない。企業でもスポーツでもリーダーが優れていれば部下や選手も育つ。リーダーがダメなら能ある鷹も惰弱に流れる。自由陣営の為政者には「皇国の興廃この一戦にあり。各員一層奮励努力せよ」、Z旗(Z=後がない)を掲げる覚悟が必要だ。
・・・・・・
目安箱:ishiifam@minos.ocn.ne.jp
https://blog.goo.ne.jp/annegoftotopapa4646
まぐまぐID 0001690154「必殺クロスカウンター」