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雀庵の「諜報活動/インテリジェンスと日本(2」

2021-03-30 16:44:10 | 日記
雀庵の「諜報活動/インテリジェンスと日本(2」
“シーチン”修一 2.0


【Anne G. of Red Gables/277(2021/3/30/火】「歌は世につれ、世は歌につれ」というが、出版社も似たようなもので、世情に迎合したり、煽ったりする。それなら新刊チェックは世間の風向きを知る上でそこそこ有効だろう。


産経の広告に水野均著「大国の興亡と戦争 ― 国際政治の構図と日本の針路を考える 」があった。版元のサイトにはこう紹介されている。


<「海上大国」と「陸上大国」が動かす国際政治。両大国の戦争の歴史から、日本の進むべき道を問う


世界全体の人の歴史を振り返ってみると、太平洋、大西洋、インド洋といった広い海を支配する大きな国「海上大国」と、陸の中でもユーラシア大陸を支配する大きな国「陸上大国」が、戦争が繰り返す中で国際政治を動かしてきた。この戦争の歴史を古代から現代まで検証することを通して、日本の位置付けを考察する>


アマゾンには関連本として高山正之・馬渕睦夫著「世界を破壊するものたちの正体 日本の覚醒が『グレート・リセット』の脅威に打ち勝つ」も紹介され、カスタマーレビューにはこうあった。


<日本は戦後ずっとGHQとその背後にいるディープ・ステート(闇/裏の政府)の影響下にあって、そこから逃れられなかった。そこへトランプが出てきて「主権国家らしくふるまえ」と言われ、戸惑った。


トランプはアメリカ・ファーストのあとに必ず“各国ファースト”と付け加えている。つまり「どの国も自国民を大切にする国になれ」と言っている。また自国の歴史、価値観を尊重しなければならない。そういう精神があってこそ国は強くなれると強調している。


日本なら日本という歴史を尊重し敬意を払い、日本の価値を大切にし、そしてそこから生まれた日本の文化を守り育てていくということ。それこそが日本を守り、日本を繁栄させることになるのである。


東京裁判史観を見直して、戦勝国が自らに都合よく描いた歴史は元に戻さなくてはならないと、馬渕氏は主張する。日本人は今こそ覚醒すべきなのである>


この手の“硬派向け真面目=危険な本”はベストセラーにはならないが、時流に乗れば3年間で3000部、上手くいけば5000部はイケるかもしれない。出版業は大手以外は儲からないが、出版人の多くは「大好きな仕事だから・・・」と清貧に甘んじている。クソ真面目な学者、職人もそんなものだろう。小生も成仏できずに不運にも人間に生まれ変わったら再び記者として出版業界の末席を汚したいものだ。


人間は己を見ても厄介な存在だが、地球にとっては実にうっとうしい生き物だろう。たった100年で2回も世界大戦をし、地球を傷つけ、ちっとも懲りずに3回目も始まりそうな雰囲気だ。戦争のたびに「国際兵器博覧会」の如くに新製品であふれ、規模がどんどん大きくなっている。襲われないためには優れた兵器の開発、装備が不可欠だと皆必死だ。人間の業、宿命か。


第2次世界大戦で登場したテクノロジーもいっぱいあり、レーダー、暗号機、原爆はまさに当時の革命的な「三種の神器」だった。理系脳、恐るべし。彼らは我らに災いをもたらす悪鬼か、はたまた災いを抑え込む天使か・・・


WIKIによるとレーダーは「電波を発射して遠方にある物体を探知、そこまでの距離と方位を測る装置。人間の目が見ている可視光線よりもはるかに波長が長い電波を使用することから、雲や霧を通して、はるか遠くの目標を探知することができる」。電波式望遠鏡だな。


英国は電磁波で殺人兵器を作ろうとしたが、それは諦めて、1935年に電磁波による航空機の探知に成功した。1940、1941年にはマイクロ波レーダーの開発に世界で初めて成功、これによってイタリアの新造戦艦数隻の夜間撃破に成功した。レーダーへの警戒心ゼロだった伊にとっては全くの寝耳に水だったとか。


英国はドイツ軍の空襲に対する迎撃でもレーダーを大々的に使用し、ドイツの英国本土侵攻の阻止に大いに役立てた。ジョンブル、大英帝国、恐るべし。


暗号機の歴史は古い。「エニグマ(謎、の意)」は1918年にドイツによって発明された電気機械式暗号機で、1925年にはドイツ軍が正式に採用した。「インテリジェンス 1941 ― 日米開戦への道 知られざる国際情報戦」から。


<ナチス・ドイツはエニグマの暗号化の機構を複雑にすることに情熱を注いでいた。やがて暗号のパターンは当初の1万7576通りから100万通り、1億通り、1兆通りと跳ね上がっていった。ドイツを警戒していたポーランドはエニグマ設計図を入手して製造に成功していたが、その日の暗号キーが分からない限り解読は不可能だった。「エニグマは解読不能である」、ドイツは絶対の自信を持っていた。


1939年9月1日、ドイツは(独ソ不可侵条約による欧州の独ソ二分割密約により)ポーランドへ侵攻した。ドイツ軍の戦術は「電撃戦」で、それを可能にしたのが「エニグマ」暗号機だった。


電撃戦では「陸の戦車」と「空の航空機」の緻密な連携が成功のカギを握っている。高速移動の戦車が縦列で敵陣を一気に突破する、それを支援する爆撃機が猛スピードで降下し敵陣を爆撃して素早く離脱する。


敵味方が入り乱れ、識別が難しい戦場では、一歩間違えると同士討ちの危険がある。また戦車の進撃が遅れると爆撃機は敵の高射砲の餌食になる。陸軍と空軍の連携をとるためには無線通信による指揮命令系統が完璧に機能する必要がある。この水際立った陸空共同作戦を支えたのが「エニグマ」だった>


うーん、月刊「丸」などを愛読する戦争オタクの気持ちが分かるなあ。戦争は原始以来の男の本能を呼び覚ますのだろう。「エニグマ」暗号は解読不可・・・誰もが観念した、奇人変人のアラン・チューリング以外は・・・(つづく)
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平時と戦時では必要とされる人間・能力が違うのだろう。背が高く、足が長くてマスクもいい・・・平時にあってはチヤホヤされそうだが、野戦では撃たれ弱そうだし、狭い潜水艦内や戦車、コクピットでは身動きが取れずに、いい兵士にはなれそうもない。


むしろ小生のようなチビ、短足、筋肉質、粘着質、単純、狡猾、猪突猛進型が良さそうだ。臆病だった兵がある日突然、勇猛果敢というか攻撃的な、まるで戦争の犬、猟犬のようになることもあるとか(石光真清の手記)。


戦争はないに越したことはないが、イザという時に国民皆兵で戦わないと民族のパワーが衰えるばかりで、これが結果的に亡国になりそうだ。老いさらばえた毒なしマムシにもチャンスを!と言いたいが・・・オニモツ、アシデマトイ、ジャマだろうなあ。ネットでシコシコ、戦意高揚のアジを飛ばすのがせいぜいか。


笹川陽平氏はミャンマーの安定にずいぶん努力していたが・・・一寸先は闇、どんな気持ちなのだろう。諦めない、というのは大変な根性、気力、体力が要るものだ。
目安箱:ishiifam@minos.ocn.ne.jp
https://blog.goo.ne.jp/annegoftotopapa4646


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