先日、読み出した本です。
この本は栗本さんが『微細脳障害』という本を紹介されていて、そんな言葉があるのか⁉︎知らなかった、と思いチェックして、見つけたのがきっかけです。
出版されたのが昭和57年で私が買ったものは初版発行なので、あまり知られず終わった本かもしれません。
作者は新村豊さんという九州、北九州で活動されていた方のようです。
まず、「微細脳機能障害」という言葉ですが、この本によると「学習障害の原因を説明する概念として考え出されたもの」と説明され、ここで問題になっているのは「脳の損傷ではなく、働きの適否」とされています。
そして、この本を出そうと思ったきっかけは、「学習障害が微細脳機能障害の原因と無関係に対処療法が繰り返されている」ことに疑問を持ち、「適切な指導をすれば学習障害についても改善が進むという感触」を得ていたからのようです。
作者の方は「不器用だ、不注意だ、落ち着きがない、やる気がないなどという理由で非難され、叱られている子ども」に対して、「当人の責任の負えないところで非難していてはかわいそうだ」と述べられ、「微細脳機能障害」という認識を持ち「配慮し」「放置せず」「開いてやれるはずの未来を閉ざしたままにしないで」と訴えていらっしゃいます。
子どもの未来を真っ当に考える人は、約40年前に「未来を閉ざしたままにしないで」と言われていたのですね。
続く