最近、上越線のことばかり考えていたので、昔撮影したゴハチの写真で更新する。
鉄道写真を撮り始めの頃、どういう訳か上越線に憧れ、よく普通電車に乗って水上まで行っていた。上野10時台の115系の普通電車水上行きだったと思うが、当時の友人と二人テレコ(テープレコーダー)を持って、窓を開け録音しながら水上を目指す。今ではなかなか考えにくいが、今に置き換えるなら、先日関西で見かけた、先頭車両にかぶりついて、ビデオをまわしていた若者と同じ感覚なのかもしれない。いや当時はもちろんビデオなんてないから、もっと音に拘っていたのかも・・・確かにモハ114と115のユニットに乗り、MT54の音色を堪能していた思い出が甦る。(40年以上前の話)
写真は、こんな小旅行をいつものように楽しんで、少し足を延ばした時のもの。スキーシーズンには、週末になると数多くの臨時列車が運転されていたが、上越線では特に午後の上り列車(8702列車)が有名だった。それは、ゴハチの前にEF16の補機が付き清水トンネルを越えるためだ。EF16とEF58の重連は、当時アントンKの憧れであり、撮影してみたい列車だったが、この時は、どういうわけかゴハチのみで上がってきたようだ。それも通常スキー臨は12系が使用されるが、この時はご覧のように一般型(今で言うレトロ客車)が使われている。今にして思えば、現代のように事前に何もかも判っている時代ではなく、何が来るか、そしていつ来るか判らないことが多かった。
それに比べれば今の世の中、便利で無駄がないが、撮影に対する思いは気薄になっていると感じてしまう。これは自分だけのことかもしれないが・・・
1976(S51)-02-22 8702レ EF58132 石打スキー2号 上越線:越後中里にて