現在、唯一稼働している秋田の583系が現役最後の走りを見せている。
当然のことながら臨時運用で、今回青森からはるばる関西まで走破する運用だ。この電車に相応しく、夜行列車で長距離走行であり、我々もそれぞれ思いを焼き付けておきたいところだ。アントンKも好きな電車だけに、最後となると大変残念に思っているが、お若い鉄道ファンとともに、この場に及んで記録に躍起になる気持ちはすでに消滅している。
かつての583系栄光の時代を知っている年代として、今走っている姿を見るのは、あまりにも寂しすぎる。もう随分昔のことになってしまったが、583系の定期特急運用が無くなり、急行電車や、今のような団体、または、スキー列車のような季節臨に使用されるようになった時代がある。その時の、臨時電車に成り下がった格落ち感がたまらなく辛かった想いが、現状の姿から甦って来てしまうのだ。
今回の運転が、本当にラストランなのか定かではないが、いずれにせよ何事も無く秋田まで無事に有終の美を飾れることを今は節に願いたい。
掲載写真は、もう20年も前になるが、スキー列車に充当された上越線を行く583系。都合よく雪でヘッドマークが消されているが、「臨時」ではなく「シュプール上越」と入っている。
1997-02-21 回9782M シュプール上越 583系 9B