確実に春が近づいていると感じるのに、世の中悶々としてしまい笑顔を忘れがち。こんな気持ちは長い人生でも初めてか・・アントンKの場合、花粉症ということもあるが、いつにも増してすっきりとしない日々を送っている。予定の演奏会もことごとく中止や延期の知らせ。聴衆ならともかく、演奏家の方々のモチベーションは如何なものだろうか。音楽は保存出来ないと考えているアントンKだから、あの限られた特別な空間の中の至福の時間芸術が、今は恋しくて仕方がない。アントンKの心のより所となっているのである。こんな時代だからこそ、今ここで生まれて消えていく響きの中に身を置きたいのだ。
日も随分と傾き、まもなく一日が終わろうとしている、そんな時間帯。上り坂を重連で懸命に上ってくるDD51。暗黒時代に光を求め、デーデーがそれを切り裂くように西日を浴びて近づく。必ず明日は輝くと信じよう・・
1994-05-18 5273ㇾ DD51886+815 JR東日本/八高線:金子-箱根ヶ崎