春のダイヤ改正による動向、関東ではやはり長年親しんできた185系電車の定期列車引退の話題が大きい。
自粛モードが継続するなか、鉄道の世界でも同様な措置が取られ、たとえ人気のあった列車が消滅しようとも、それに伴うイベント等は全て見送られ、普段通りの運行がされ、静かに消えていった。愛知機関区に所属するDD51の貨物機には、今回の引退を受けて特製マークが機関車に装着され、労をねぎらったようであるが、そんな話題を耳にすると、少し寂しい思いも湧いてしまう。これだけ危機管理の進んだ社会に生きている以上、もはや仕方がないことなのか・・・
今から25年前の春のダイヤ改正で、東海道線の急行「東海」が引退していった。当然153系電車ではなく、最後まで活躍していた165系電車だったが、改正までの何週間か、往年時を思わせるヘッドマークを掲げて走っていた。掲載写真は、そのラスト、改正日前日の上り最終列車の横浜駅停車中の画像。ホームはどこもごった返し、まともにカメラは構えられなかった。当時はまだフィルムカメラで撮影だったから、いくら駅の止まりでも暗くて難儀し、少しでも感度の高いネガカラーフィルムを使った思い出がある。涙雨に濡れた横浜を長いタイフォーンとともに発車していった最後の急行「東海」の後ろ姿は、未だに脳裏に焼き付いている。
1996-03-15 304M 急行「東海4号」 165系(K3編成) 横浜駅