最近では、徐々に数を減らすEF65PFへの注目度がさらに上がっているらしい。それも更新色という今までは相手にされなかった機体に集中しているという。どの時代も希少性やら限定品に人の心はくすぐられるように、今や国鉄色と更新色との比率が逆転すると、希少性のある更新色の機体にファンは群がっているようだ。こんな現象はよく聞く話で、最近では特急「踊り子」から引退した時の185系電車を思い出す。あの時も、いつでも見られた電車が消えてしまうという暗示にかかり、ファンの間ではカウントダウンが始まったのだ。これは、ありとあらゆる情報が先走った結果だろうか。殺気まで感じてしまう現場には白けてしまうし、趣味の世界、もう少し心の余裕をもって行動したいものである。
国鉄時代に撮影した、東北線を往く荷物列車の画像を掲載しておく。この当時は、まだ東海道スジには現役でEF58が最後の活躍を見せていた時代。東北スジには、ファンの姿もEF57の頃とは違いほとんど見かけなかったことを思い出す。まだ客車急行の設定があり、津軽、八甲田は、宇都宮区のEF58が担当していたが、荷物列車は写真のように高崎第二区のゴハチがやってきていた。とかく原形が注目されがちだったEF58だったが、耐寒構造をまとった北のゴハチもまた別の意味で魅力があった。
1981-12-30 荷44 EF58 132 東北本線:古河-栗橋