今年は、春にも夏にも遠征は出来そうにないから、過去を振り返って妄想しながらの旅に出ている。今までは性格からして、思い立ったらすぐに行動に移してきたものだが、この年にしてか、はたまたこの時世柄かそうも行かなくなってきたことは仕方なく諦めるしかないようだ。行きたいところは山ほどあるが、それが現実になった時の有難さを今から想像しながら微笑んでいるという、我ながら気持ち悪い性格だ。
秋真っ只中の東北を廻ったことがある。もう20年以上前の話である。アントンKは、昔から東北地方には一種の憧れのようなものがあった。それは、やはりED75という電機が好きだったことに始まるが、何度も足を運ぶごとに風景の独特な美しさを感じ、その風土に触れることで再訪を誓うといったことの繰り返しであった。「みちのく」は、日本の春夏秋冬に溶け込み、心を清めると言ったら大袈裟か・・旅で出会う東北人の飾らない人柄も、どこかアントンKをホッとする気持ちにさせてくれる。そんな魅力をいつも感じてしまうのだ。
掲載写真は、稲刈り最盛期の岩手を行くED75の重連特急貨物列車。どこまでも続く田畑に驚嘆し、「実り」に感謝したくなる気持ちになったことが忘れられない。
1996-10-04 3094ㇾ ED75重連 JR東日本/東北本線:平泉付近
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