今回の新日本フィルハーモニー交響楽団によるリクエストコンサート。本番前にほんの数分だったが、指揮者とコンマスによるプレトークがあった。シーズン締めの演奏会ということで、突然企画されたこのイベント。当日の演奏曲の演奏者側からの意気込み、思い入れや、そして来季に向けての抱負等を直接伺えるまたとないチャンスとなった。
連日の演奏会ではあったが、このプレトークは、初日はロビー、そして二日目はホール内と場所を変えて行われたため、アントンKは2回とも参加させて頂くことになった。指揮者上岡敏之氏、そしてコンサートマスターの崔文洙氏のお二人とも、我々ファンにはとてもフランクに分かり易くお話しされ、会場も温かい空気に包まれていたように思うが、お二人とも本番直前の貴重な時間を使い、我々に音楽の深さ、そして身近さを示そうと熱弁をふるって頂いたことに感謝申し上げたい。
まだ本気で彼らの音楽を鑑賞してから、アントンKはたかが2~3年の時間しかたっていないが、長年聴いてきた数々の名曲に新しい風を送り、感動や勇気を与えてくれた演奏は、本物で間違いのないもの。ここまで自分の気持ちを揺れ動かしてしまう演奏者は、雲の上の偉人に思えていたが、今回のように、こうして我々聴衆の目の前に現れ、とても親しみやすく長年連れ添った友人のようにお話をされるお二人をみて、ますます親近感がわき、目の離せない存在となってしまった。
クラシック音楽というと、どこか高尚で堅苦しく馴染みにくいと思われがちだが、そういった目に見えない境界線をこのお二人は、自ら率先して取り払う努力をされているように思いとても尊敬の念をもってしまう。たとえ子供向けの演奏会だとしても、音楽の素晴らしさを彼等の尺度で表現し、多くの子供たちに夢と希望を与えていたように感じたのである。音楽をジャンル分けすることは、間違っていると思うし、音楽とは人生そのもの。これに尽きる・・
2018-07-27 すみだトリフォニーホール
上岡 敏之 & 崔 文洙
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