昔の写真を整理しながら、頭の中は国鉄時代へと遡っているが、そんな中、20系客車が懐かしく思い出され、唐突だが駄作を掲載してみる。
アントンKが鉄小僧の時代、誰しもそうしたように、カメラを持って上野や東京のホームを行ったり来たり・・・そんな時、強烈な印象なのは、やはりブルートレイン、それも20系客車だった。早朝の東京駅で入線してくる20系、「出雲」「瀬戸」「あさかぜ」。独特の走行音と優美なサイドビューは、駆け出しのアントンKでも一目惚れ状態だった。憧れの眼差しで、車体をなめるように見渡し、いつか乗りたいと思った遠い日。晩年になって、何度か乗車の機会を持てたが、見ると乗るとは大違いで、随分狭苦しかった印象が今でも残り、当時は、583系寝台の方が好ましく思えたものだった。
それはともかく、現代までの鉄道車両で、ここまで優雅で美しい客車は、ほかに存在しないのではないか。今でもその感想は変わらない。写真は、旧型客車から20系に変わって間もない急行「銀河」。この時は、いよいよ20系も急行用に格下げか、とやり切れない思いがあったが、後継の24系等との格差は、乗車してみて理解できていたはず。この時も時の流れを感じていたことだろう。ゴハチにも20系客車はベストマッチだと思うが如何であろう。
1976-04-23 104ㇾ EF5891 急行「銀河」 東海道本線:大森付近