

2008年1月12日公開
1641年、共和国オランダ・アムステルダム。レンブラント(マーティン・フリーマン)は、35歳にして肖像画家として名声を極め、画商のヘンドリックを伯父に持つ妻のサスキア(エヴァ・バーシッスル)と円満な夫婦生活を送っていた。
翌年、市警団から集団肖像画を依頼され、初めは乗り気でなかった彼だが、産後の体調がすぐれないサスキアに、息子のためにもっと富を蓄えたいと言われ、いやいやながら承諾する。注文主の本質を絵に投影させるレンブラントは、市警団のメンバーの汚らわしい罪の臭いを嗅ぎつけ、絵筆で彼らの罪を“告発”するのだが・・。
この作品も苦手な舞台調の映画でした(^^;
一度目は途中で寝てしまったけれど、これはアルコールのせいということにしておこう


登場する市警団のメンバーのなんと汚いことでしょう。

孤児院の院長であるケンプ曹長は、子供たちに売春させ、養女にしたマリッケ&マリタ姉妹には自らが虐待を加えています。ハッセルブルグ隊長の死により新しく隊長に就任したコックは同性愛者で相手のウィレムを副隊長に任命する始末です。
そもそもハッセルブルグの死は英国のメアリー・スチュアート王女のアムステルダム来訪時の護衛に絡む利権欲しさの暗殺だったという事実が浮かび上がってくるのです。
しかし、辿り着いた真相を全て絵に込めたレンブラントを待っていたのは妻の死と、伯父の警告でした。市警団のメンバーの激しい怒りを買った彼は、陰惨な復讐を受け破滅していくのです。最初は色仕掛け(R指定故、レンブラントは何度も丸出しシーンがあるけれど、厭らしさはなかったです)
この物語が全て事実ということではなくて、美術作家でもある監督の大胆な解釈が加えられたフィクションなんですね。
それにしても、レンブラントという画家の生い立ちやどんな絵を描いたか、また当時のオランダの情勢など、美術史・世界史の知識がないと難解な作品であることも確かです

少なくとも二度はじっくり観た方がいいかも・・って私だけか
