杏子の映画生活

新作映画からTV放送まで、記憶の引き出しへようこそ☆ネタバレ注意。趣旨に合ったTB可、コメント不可。

カルテット!人生のオペラハウス

2013年11月25日 | 映画(DVD・ビデオ・TV)
2013年4月19日公開 イギリス 99分

イギリス。引退した音楽家たちが暮らすホーム「ビーチャム・ハウス」で穏やかに余生を送るレジー(トム・コートネイ)、シシー(ポーリーン・コリンズ)、ウィルフ(ビリー・コノリー)のもとに、昔のカルテットメンバーで野心とエゴで皆を傷つけ去っていったプリマドンナのジーン(マギー・スミス)がやってくる。近く開かれるコンサートが成功しなければハウス閉鎖という危機を迎え、シィドリック・リビングストン (マイケル・ガンボン)初め誰もが伝説のカルテット復活に期待を寄せるが・・・。


ダスティン・ホフマンの初監督作は脚本家ロナルド・ハーウッドの戯曲です。

ジーンに傷つけられ結婚が破綻した後、愛には見向きもせず音楽の普及に心血を注ぐレジー、生来のキュートさはそのままに痴呆症が進むシシー、ホームでも女性を追いかけているウィルフの三人はホームでの生活を穏やかに楽しんでいました。ところがかつて彼らを傷つけ去っていったジーンの入居で波風が

奔放な恋愛遍歴を持つジーンと演じるマギーのイメージの落差にちょっと戸惑いも覚えますが、自らの歌の限界を悟り人前で歌えなくなった彼女のプライドを表情で伝える演技力はさすがです。

ジーンとレジーはかつて結婚していましたが、その期間はわずか9時間だけ
ジーンが浮気を告白したことが原因で破局したようですが、堅物のレジーには耐えられないことだったのねでもジーンはその過ちを後悔していて、わざわざこのホームに入居したのも彼に謝りたかったから。入居前に再会した時の謝罪の言葉を練習する姿がちょっと健気に見えてきます。

過去をさっぱりと水に流せないレジーとの間はぎくしゃくしていましたが、無邪気に間に入るシシーやウィルフの助けもあって徐々に穏やかな空気が生まれていきます。そしてコンサートの成功のために、歌の封印を解いたジーンは練習を開始します。
ライバル?のアン(グウィネス・ジョーンズ)への対抗心とか、シシーの痴呆状態に振り回されたりなどクスッと笑えるシーンも織り交ぜながら、クライマックスのコンサートの出番直前にジーンの本心を知ったレジーからの再びのプロポーズでめでたしめでたしの結末に

もちろん歌の部分は本職さんがあてているようです。
老人たちの物語だけれど誰も死ななくてハッピーな結末ってのはいいね

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