杏子の映画生活

新作映画からTV放送まで、記憶の引き出しへようこそ☆ネタバレ注意。趣旨に合ったTB可、コメント不可。

臨床犯罪学者・火村英生の推理 II ロシア紅茶の謎

2015年12月02日 | 
有栖川有栖(著) 角川書店(発行)

冴え渡る推理で名を馳せる、若き「臨床犯罪学者」、火村英生。彼のフィールドワークに欠かせない存在が、相棒の推理作家、有栖川有栖だ。年の瀬も押し迫ったある日、神戸の豪邸で売れっ子作詞家が殺された。依頼を受け捜査に出かける2人だが…。 (「BOOK」データベースより)

短編集になっています。
以下に記憶を呼び覚ますヒントを書くのでネタバレになっているかも


「動物園の暗号」
動物園の飼育係が猿山で転落死。彼の右手には暗号文が残されていた・・・。鍵は鉄道地図

「屋根裏の散歩者」
江戸川乱歩の小説のような猟奇的趣味を持った大家が殺され、容疑者はアパートの住人に絞られているので、謎解きとしては被害者の日記にある符丁が指す犯人を当てるだけですが、寝相って・・

「赤い稲妻」
雷鳴轟く夜に金髪の外人女性が墜落死。目撃したのは火村の教え子です。
彼女はある男性の愛人で、男の妻も同日に踏切事故で死亡していました。とくれば犯人は・・・ねぇ
まさに三角関係のもつれですが、誰が誰をというところに意外性を持たせています。

「ルーンの導き」
占いの石を握って死んだ被害者が残したメッセージは・・・。
プレイボーイの被害者に同情は覚えませんが、石に刻まれた文字自体に意味はなく、ISBNコード(国際標準図書番号)なんてものが鍵だなんて、門外漢にはわかりようもないぞ

「ロシア紅茶の謎」
作詞家が殺され、客の5人の中に犯人が。自らの命を懸けての毒殺トリックはまさに愛憎の果ての復讐劇です。 

「八角形の罠」
読者への挑戦状付き犯人探しになっていて、事件現場となった会場の見取り図が最初に示されます。
トリックがわかってみればなるほど~!な位置関係でもそれって結構ヤバイ橋な気が
そして犯人は一人じゃなかった・・・。一番安全圏にいた一人は当たったけど、共犯だったとはね。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする