2015年3月21日公開 ドイツ 105分
1956年のメルボルン・オリンピック。西ドイツのマラソン選手、パウル・アヴァホフ(ディーター・ハラーフォルデン)は、見事な走りで金メダルを獲得。第二次世界大戦の敗戦後、暗く重い空気に覆われていた祖国に明るい希望をもたらし、国民的英雄となった。だが、それも今は昔。すっかり年を取って隠居生活を送っていたパウルは、愛妻マーゴ(ターチャ・サイブト)の体調不良により、やむなく老人ホームに入居する。だが、窮屈な施設の対応に満足できないパウルは、生活を変えるためにトレーニングを開始。ベルリン・マラソンへの出場を宣言する。マーゴも夫の現役時代を思い出してサポート役に復帰。当初はパウルの挑戦を呆れ顔で見ていた入居者たちも、かつての彼の勇姿を思い出し、それぞれの1956年を振り返る。当時、西ドイツの人々が彼の活躍でどれだけ救われ、勇気づけられたか……。大会まで8週間。二人三脚でトレーニングを続ける2人に影響された入居者たちは、応援団を結成。だが、施設への不満を募らせたパウルは、マーゴを連れて飛び出し、キャビンアテンダントとして働く一人娘ビルギット(ハイケ・マカシュ)のマンションに転がり込む。やがて、パウルの挑戦をテレビや新聞が取り上げるようになると、一躍時の人に。選手登録も無事に完了。大会に向けてトレーニングも順調だった。ところが、久し振りの充実感を味わっていた2人を、突然の不幸が襲う。マーゴが余命わずかと宣告されたのだ。パウルが全戦全勝のマラソンランナーに成長できたのは、献身的なマーゴのサポートがあってこそ。最大の理解者を失って動揺するパウルを、施設は“老人性うつ”と診断。自由に走る事すら許されない状況になってしまう。ドイツ中の人たちに夢と希望を与えたパウルの挑戦の行方は、果たして……?(Movie Walkerより)
老人施設というのはメルボルンも日本もそれほど意識や体制に変わりないような
入居者の安全第一で、当たり障りのない娯楽を与えておけば良い、みたいな
それじゃ~かつての英雄は我慢できなくて当然よね
まるで何か自分を推し潰そうとするものに反抗しているかのようなパウルの走りを見て、勇気づけられる者も現れます。逆に思慕する職員が迷惑を被っているため彼を嫌悪する老人もいるの。
でも最後にはその彼が皆を扇動して行動を起こしちゃうのだから面白いですね~。
マーゴは自分の体調も優れず、施設でのんびりしたいと思っていたのですが、夫が走り出すとそこは長年連れ添った夫婦、しっかり彼をサポートします。そうするうちに彼女自身が生気を取り戻していくの。それは施設の入居者たちも同じで、全体に活気と明るさが出てきます。
ところがそれを良く思わない施設側は、パウルに圧力を加えてきます。怒ったパウルは施設を出て娘のところへ居候。まぁ、施設や娘の側の事情も理解できるのですが、それはやっぱり老人を世間の片隅に閉じ込める発想でもあるので、客観的にはパウルたちの肩を持ちたくなってしまいます。
マスコミに取り上げられ一躍有名になったのも束の間、大事な相棒、愛する妻が病死してしまうの
再び施設に戻されたパウルは心の拠り所を失い精神的に不安定になりますが、施設はこれ幸いと薬漬けにして大人しくさせようとします。それはちょっと行き過ぎ・・・
大会への出場も禁じられ、薬漬けで生気を失ったパウルを、あの犬猿の仲だった老人と若い施設の職員(青年)が連れだし、パウルはマラソン大会に出場します。往年の雄姿とはいかないけれど、時間はかかったけれど、ちゃんと競技場まで完走した姿は感動的でした。
この後、施設側は態度を変えて老人たちに希望を持たせる運営になったのかが気になるところです
1956年のメルボルン・オリンピック。西ドイツのマラソン選手、パウル・アヴァホフ(ディーター・ハラーフォルデン)は、見事な走りで金メダルを獲得。第二次世界大戦の敗戦後、暗く重い空気に覆われていた祖国に明るい希望をもたらし、国民的英雄となった。だが、それも今は昔。すっかり年を取って隠居生活を送っていたパウルは、愛妻マーゴ(ターチャ・サイブト)の体調不良により、やむなく老人ホームに入居する。だが、窮屈な施設の対応に満足できないパウルは、生活を変えるためにトレーニングを開始。ベルリン・マラソンへの出場を宣言する。マーゴも夫の現役時代を思い出してサポート役に復帰。当初はパウルの挑戦を呆れ顔で見ていた入居者たちも、かつての彼の勇姿を思い出し、それぞれの1956年を振り返る。当時、西ドイツの人々が彼の活躍でどれだけ救われ、勇気づけられたか……。大会まで8週間。二人三脚でトレーニングを続ける2人に影響された入居者たちは、応援団を結成。だが、施設への不満を募らせたパウルは、マーゴを連れて飛び出し、キャビンアテンダントとして働く一人娘ビルギット(ハイケ・マカシュ)のマンションに転がり込む。やがて、パウルの挑戦をテレビや新聞が取り上げるようになると、一躍時の人に。選手登録も無事に完了。大会に向けてトレーニングも順調だった。ところが、久し振りの充実感を味わっていた2人を、突然の不幸が襲う。マーゴが余命わずかと宣告されたのだ。パウルが全戦全勝のマラソンランナーに成長できたのは、献身的なマーゴのサポートがあってこそ。最大の理解者を失って動揺するパウルを、施設は“老人性うつ”と診断。自由に走る事すら許されない状況になってしまう。ドイツ中の人たちに夢と希望を与えたパウルの挑戦の行方は、果たして……?(Movie Walkerより)
老人施設というのはメルボルンも日本もそれほど意識や体制に変わりないような



まるで何か自分を推し潰そうとするものに反抗しているかのようなパウルの走りを見て、勇気づけられる者も現れます。逆に思慕する職員が迷惑を被っているため彼を嫌悪する老人もいるの。

マーゴは自分の体調も優れず、施設でのんびりしたいと思っていたのですが、夫が走り出すとそこは長年連れ添った夫婦、しっかり彼をサポートします。そうするうちに彼女自身が生気を取り戻していくの。それは施設の入居者たちも同じで、全体に活気と明るさが出てきます。
ところがそれを良く思わない施設側は、パウルに圧力を加えてきます。怒ったパウルは施設を出て娘のところへ居候。まぁ、施設や娘の側の事情も理解できるのですが、それはやっぱり老人を世間の片隅に閉じ込める発想でもあるので、客観的にはパウルたちの肩を持ちたくなってしまいます。



大会への出場も禁じられ、薬漬けで生気を失ったパウルを、あの犬猿の仲だった老人と若い施設の職員(青年)が連れだし、パウルはマラソン大会に出場します。往年の雄姿とはいかないけれど、時間はかかったけれど、ちゃんと競技場まで完走した姿は感動的でした。

この後、施設側は態度を変えて老人たちに希望を持たせる運営になったのかが気になるところです
