2018年2月1日公開 106分
都会のど真ん中で連続変死事件が発生し、現場では必ず黒スーツの男が目撃されていた。その男・宇相吹正(松坂桃李)はSNSで「電話ボックスの男」と噂される人物で、とある電話ボックスに殺人の依頼を書いた紙を貼ると実行してくれるのだという。彼に狙われた者は確実に死亡するが、その死因は病死や自殺、事故など、いずれも殺人が立証できないものだった。警察はようやく宇相吹の身柄を確保して任意聴取を始める。宇相吹の能力にベテラン捜査官たちも翻弄される中、女性刑事・多田(沢尻エリカ)だけが彼にコントロールされないことが判明し……。
集英社「グランドジャンプ」連載中のコミックの実写映画化。思い込みやマインドコントロールでターゲットを殺害する「不能犯」の男と彼を追う女性刑事の対決を描いた物語ですが、面白さより不快感の方が強かったな~~
依頼人の殺意が純粋じゃないと自身に跳ね返ってくるという設定ですが、では純粋な動機&殺意ってどういうもの?
一番近いと感じた「奴」は性格異常者、生粋の悪だしなぁ
悪徳金融業者の死は幻覚による心筋梗塞。依頼人は最後に明かされます。続いて決まりにうるさい町内会長(小林稔侍)が同様に突然死。でも依頼した愛妻家の旦那が家に帰ってみると町会長に脅された筈の妻はヤク中パーティの真っ最中。妻が嘘ついてたんですね~~で、修羅場の末、凄惨な殺人へと発展します。
宇相吹を取り調べた多田の先輩(矢田亜希子)もマインドコントロールの餌食となりますが、実は彼女の殺害依頼をしたのは以前取り調べた少年(後に自殺)の父である鑑識の河津村。もちろん彼も破滅します そんな中、多田のコンビの新人・百々瀬刑事(新田真剣佑)が連続爆破事件の犠牲になって意識不明に
親の離婚で離ればなれとなった姉(芦名星)が成功していることに対する嫉妬で妹が依頼したケースからいくつかの事件が繋がっていきます。そして多田が更生に関わり目をかけてきたタケル(間宮祥太朗)の正体は・・・。 もうね~~爽やか青年の仮面をかなぐり捨てた狂気の演技は、桃李君に引けを取らないです。
自分を止めるには殺すしかないと挑発する宇相吹ですが、多田は「あんたのルールでは動かない。私は”希望”であんたを殺す!」と答えるんですね~~それに対する反応が「愚かだね・・人間は」
依頼人の殺意は同時にその人の弱さや醜さの反映で、依頼が達成されても報いが本人に還ってくるのがミソ。これは「デスノート」系というか悪魔が人間界で実験をしてる感満載な作品ってことですね。