2018年8月17日公開 134分
時は幕末――。地球人と宇宙人・天人(あまんと)が共に暮らす江戸・かぶき町。仕事が無く金欠の〈万事屋(何でも屋)〉メンバー=銀時(小栗旬)、新八(菅田将暉)、神楽(橋本環奈)は、キャバクラに床屋とバイトを始めるが、行く先々で将軍・徳川茂茂(勝地涼)に出くわしてしまい、打ち首覚悟で接待する羽目に。その頃、真選組始まって以来の大事件が勃発!局長・近藤勲(中村勘九郎)の暗殺計画が企てられ、副長・土方十四郎(柳楽優弥)は第2の人格=ヘタレオタク“トッシー”に体を乗っ取られ真選組を追われてしまう。犬猿の仲の銀時に頭を下げて助けを求める土方だが、裏では銀時の因縁の相手・高杉(堂本剛)率いる鬼兵隊が将軍・徳川茂茂の命を狙い、幕府の転覆を企んでいた。果たして、銀時は、江戸の町を守れるのか――!?(公式HPより)
空知英秋のコミックを福田雄一監督で実写映画化した「銀魂」の続編で、原作の「真選組動乱篇」と「将軍接待篇」を融合させたストーリー展開だそうです。原作の一番笑えるエピソードと一番泣けるエピソードをくっつけたらしく、前半はコメディとパクリのオンパレードで笑わせ、後半は一転、真選組の近藤暗殺を狙う鴨太郎や、将軍暗殺を狙う高杉一派と戦う銀時たちのアクション連発のシリアス路線でした。
2017年の邦画実写ナンバーワン大ヒットの前作がアカデミー賞にかすりもしなかったことをやり玉にあげ、菅田将暉のアカデミー賞受賞をいじったりと、本編が始まる前から福田わ~るど全開です。
キャバクラ大好きな松平片栗虎(堤真一)が将軍を連れて、銀時たちがバイトするキャバクラに来店し、繰り広げられる王様ゲーム・・・じゃなくて将軍様ゲームでは、ことごとく「ハズレ」を引く将軍がとんでもない姿になったり、床屋での髷剃り落としエピなど、とにかく抱腹絶倒のコメディが繰り広げられます。(勝地君、今回は台詞も少なくそこにいるだけで笑えるオイシイ役ですね。)俳優たちはこれを大真面目で演じているんですから、観る方としても全力で笑ってあげないとね
ヘタレオタクになったトッシー・土方のオタクネタも炸裂しています!重役会議の遅刻理由がワンピース最新刊とドラクエ11を探していたためとか、彼の口から飛び出すガンダム、ドラゴンボール、アラレちゃんetcの名セリフは、ネタ元を知っていれば思わず爆笑間違いなしです。トッシーの首に埋め込まれたチップを除去するという場面では、ブラックジャック(六角精児)とピノコまで登場。金がないと知るとあっさり退場するブラックジャック 「あの人『相棒』の人だよね」というセリフが出てくるまで気付かなかったぞ
ここではエヴァのネタも出てきて私的に大興奮
でした。
パクリ(パロディね)の極めつけはトトロの猫バスならぬアライグマバスです。マジやばくね??
ひとしきり笑ったあとで満を持して登場は、窪田君演じる“千人斬りの万斉”伝説の剣豪の名に相応しくクールで華麗なアクションを魅せてくれました。山崎を斬る場面では鴨太郎が雇った刺客?と思わせて、実は高杉率いる鬼兵隊に属してるんですね ここから、高杉が真選組に仕掛けた陰謀を読み解けってことですが
万斉と銀時のバトルは、土方&沖田(吉沢亮)&近藤VS鴨太郎のシーンと交互に映し出されるので、頭の切り替えが面倒・・というか、二人のアクションを長回しで観たかったぞ 福田監督はアクションシーンに関しては「専門家」に任せていたとかいなかったとか
とはいえ、窪田君の身体能力の高さを本編で堪能できたのは
です。キャラ的にも悪役ではあるけれど、外道ではなかったから嬉しいな
鴨太郎が本当に欲しかったものは・・彼の過去はけっこう悲しい。そして武士としての死を与える真選組の面々が輪になって紡ぎだす光りの絆のシーンは美しかった
ぶっちゃけ、窪田君目当てだったので、原作も前作もまるっきり観てない(読んでない)し、ストーリーに期待はしていなかったのですが、良い意味で期待を裏切る面白い作品でした
そういえば、「勇者ヨシヒコ」好き(山形の映画村まで行ったし)だったから、心配することなかったな
ちなみにエンドロールの構図に既視感を覚えたのは、これも『踊る大走査線』のエンディングシーンのパクリだったんだね
以下人物紹介(チラシより)
・坂田銀時:伝説の侍。今はやる気なしのぐうたら店主
・志村新八:万事屋のツッコミ担当
・神楽:宇宙作業“夜兎族”の美少女。大食&怪力
・土方十四郎:真選組・鬼の副長。別の人格に乗っ取られ・・・
・沖田総悟:真選組の一番隊隊長にしてドS王子
・近藤勲:局長。信頼を集める精神的支柱
・志村妙(長澤まさみ):新八の姉。美人だが狂暴。
・桂小太郎(岡田将生):銀時の昔の仲間。江戸に潜伏する穏健派の攘夷浪士。
・松平片栗虎:警察庁のドン。キャバクラが大好き
・?(佐藤二朗):役柄不明。
・平賀源外(ムロツヨシ):江戸一番の発明家
・徳川茂茂:将ちゃんこと、江戸幕府の若き征夷大将軍
・河上万斉:“千人斬りの万斉”の異名を持つ伝説の剣豪
・高杉晋介:鬼兵隊を率いて幕府転覆を企む
・伊藤鴨太郎:悪い野望を秘めた参謀
・山崎退(戸塚純貴):地味が取り柄の監査役
・猿飛あやめ(夏菜):銀さんLOVEなドMの始末屋
・お登勢(キムラ緑子):万事屋の大家。強面で口が悪い
・エリザベス(???):桂の右腕の宇宙生物