杏子の映画生活

新作映画からTV放送まで、記憶の引き出しへようこそ☆ネタバレ注意。趣旨に合ったTB可、コメント不可。

リトル・マーメイド

2023年06月12日 | 映画(劇場鑑賞・新作、試写会)
2023年6月9日公開 アメリカ 135分 G

海の王国を司るトリトン王(ハビエル・バルデム)の末娘で、世界で最も美しい声を持つ人魚姫アリエル(ハリー・ベイリー)。まだ見ぬ人間界に憧れる彼女は、嵐に巻き込まれた人間のエリック王子(ジョナ・ハウアー=キング)を救うため陸に上がる。人間界への思いを抑えきれなくなったアリエルは、海の魔女アースラ(メリッサ・マッカーシー)に提案され恐ろしい取引を交わす。その内容は、3日間だけ人間の姿になる代わりに、美しい声をアースラに差し出すというものだった。(映画.comより)


アンデルセン童話を原作とする1989年製作のディズニーアニメをロブ・マーシャル監督で実写化したミュージカル映画で、アニメ映画版も手がけたアラン・メンケンと、「モアナと伝説の海」のリン=マニュエル・ミランダが音楽を担当しています。

人魚は嵐を呼んで人間を海に引きずり込むと噂され、船乗りたちに恐れられていました。また、陸に住む人間たちも海の神を恐れていました。

海の神トリトン王には7人の娘がいて、‟七つの海”に一人ずつ遣わされ海の平和と秩序を保っています。末娘のアリエルは姉たちと違い冒険好きで好奇心旺盛で、特に人間に興味を抱いていました。魚のフランダー(アニメ版の可愛らしさが消えているのが辛いかも)とカツオドリのスカットルはアニエルと仲良しです。難破船の中から人間の持ち物を持ち出しては秘密の洞窟に運び込み、人間の生活を空想するアリエルは、陸に行きたくて仕方ありません。そんな娘を心配したトリトン王は、人間や彼らの世界に関わるものに近づかないよう警告し 、執事長のセバスチャンをお目付け役にします。(フランダーやセバスチャンはリアルさ重視なのか、可愛さに欠けるのが難点。)

ある夜、不思議な光に引き寄せられ海上に出たアリエルは、船上でエリック王子の誕生日を祝う人間たちの様子を見ます。その時突然嵐となり、船が岩に衝突して炎上し、王子が海に投げ出されてしまいます。アリエルはエリックを抱えて波打ち際まで行き、美しい声で歌いながらエリックの住む世界に思いを馳せます。セバンスチャンに促され海に戻ったアリエルは、王子が忘れられず気もそぞろ。王子の方も自分を助けて消えた歌声の主に恋焦がれます。そんな娘の様子に気付いたトリトン王はセバスチャンを問い詰め、嵐の夜のことを知ると激怒して、アリエルの洞窟に行き、コレクションを破壊します。

失意のアリエルに海の魔女アースラが助けてあげると話しかけてきます。(かつてトリトン王により王宮を追放され薄暗い洞穴で暮らすアースラは、トリトン王に恨みを抱いていて、アリエルの望みを利用して王座を奪おうと考えています。) アリエルの声と引き換えに人間に変えてくれるというのです。でも3日目の日没までに王子と真実のキスをしなければ、人魚に戻され自由を失ってしまいます。
アリエルは自分のウロコを1枚渡して取引は成約し、ヒレの代わりに足が生えて水中で呼吸が出来なくなったアリエルは、急いで海上へ出ます。セバスチャンやフランダー、スカットルが見守る中、陸へと泳ぎ出したアリエルは、漁師の網に絡まってしまいます。親切な漁師は彼女を城へ連れて行き、声が出ない遭難者の可哀想な娘としてエリック王子と再会しますが、王子はアリエルが命の恩人だと気が付きません。しかもアースラの策略でアリエルはキスの事を忘れさせられていました。

冒険好きで興味あるものを集めている王子と興味が一致した2人はすぐに打ち解けて仲良くなります。2日目。王子は宮殿を抜け出してアリエルに島を案内します。セバスチャンは、真実のキスのためのロマンチックな夜を仲間たちと演出します。2人の距離が縮まりキスをしようとした瞬間、アースラの手下の電気ウナギたちの邪魔が入ります。この様子を見ていたアースラは新たな罠を仕掛けます。

3日目の朝。エリック王子を助けたという女性が現れ、その女性と王子が結婚すると知ったアリエルは嘆き悲しみます。スカットルが女性の正体がアースラだと突き止め仲間とアリエルに知らせます。婚約パーティーに乱入したスカットルと犬のマックスがアースラに襲い掛かる隙に、アリエルは声が封じ込められたアースラのネックレスを壊して自分の声を取り戻しました。アリエルこそが自分を救ってくれた女性だとわかり、2人は自然にキスしようとしますが、日没がきてしまいます。人魚の姿に戻ったアリエルを攫ってアースラは海に引きずり込みました。そこに立ちはだかったトリトン王は、アリエルの自由と引き換えに、海の支配者の権限をアースラに渡し力を喪います。
無敵となったアースラに、アリエルの後を追ってきたエリック王子と一緒に戦いを挑んだアリエルは、大きな渦に巻き込まれそうになりながらも難破船の船首でアースラを貫き倒しました。復活したトリトン王は、アリエルの願いを叶えて人間にしてあげます。

結婚式のあとでまだ見ぬ世界を探検する為、船出しようとする2人をトリトン王と姉たちを含む人魚たちや人間たちが祝福します。海と陸の世界は、アリエルとエリック王子により強く結びつきました。

アリエル役が白人ではないことで賛否両論がありますが、舞台がヨーロッパではなくカリブあたりの南国っぽいのも含めてこれはこれでありかも。個人的にはトリトン王役のハビエル・バルデムが良かったな😍 

ミュージカル映画ですからお馴染みの歌たちが登場し、特に『アンダー・ザ・シー』 では海の生物たちの賑やかで華やかなダンスに魅了されます。

アンデルセンの童話は悲劇ですが、アニメ&実写版は冒険心旺盛で陸の世界に憧れるヒロインが人間の王子に恋をして苦難の末に夢を叶えます。まさに現代の御伽噺ですね。

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