田中悟の片道旅団

大阪で芝居と弾き語りをしています。

七歳の地図

2023年12月15日 | 日記
生まれて初めて家出を試みたのは小学一年生の時。勿論、未遂で終っている。
「とにかくもう学校や家には帰りたくない」
だけど自由になれなかった六歳の夜だった。
その後一人暮らしをしたいと母親に申し出てこっぴどく叱られて、ならば家を燃やしてしまおうかと思ったのが小学二年生。ライターに火を付けたところで思いとどまった。
「ちっぽけな俺の心に空っ風が吹いてくる」
センチなため息をついた七歳の地図だった。
しかし尾崎豊のデビューはずっと後のことである。

やがて野球に没頭することで幾分心は救われた。しかし当時から性格的問題があった。監督やコーチに物申して確執が生じチームメイトとも喧嘩ばかりの日々。中学になっても同じ。教師とは揉めてばかり。野球部内でも喧嘩ばかり。それなりに野球に対しては一生懸命だったので周囲から見れば真面目な優等生の様に見えていただろうし実際に真面目と言えば真面目だった。決められたルールは守るというのが主義だったけど、それは大人に意見するための免罪符のようなものだと捉えていた。ルールを守らないのが大人だってことを幼少の頃から実感していたからだ。
そしていよいよ十四歳になって本家「15の夜」「十七歳の地図」を聞くことになる。

しかしその前に聞いたのがARBだった。




淋しい街から

おふくろが嫌いになったんじゃない
この家が嫌になったんじゃない
今はただこの灰色に褪せた
街を出て行きたいだけ

昔小さい頃の思い出は
右へ左へと街をかけめぐった
今もあの川は流れてるけど
俺は別に流れてゆこう






一人暮らしを断念した七歳の夜から七年経ってやっと十四歳になった。
「中学を出たら働くことが出来る」
静かに安らぐためには家を出ることが必須だったのだ。寂しいけれど淋しい街から出てゆきたいだけだった。

そしてこの頃から詩を書きたいと思った。
出来れば曲にしたいとも思った。
でも歌えるとは思っていなかった。詩も曲も作れなかったけど何より歌が一番苦手だったからだ。なのに歌を作って歌いたいと思ったのだから矛盾している。そしてここから長い苦しみが始まることになった。歌を作ることと歌うことは自分にとって苦行だ。なのに安らぎを求めて今も続けているのだから、やっぱり矛盾している。









【LIVEスケジュール】
総持寺チェンノガット
【日時】12/17(日)17:40オープン 18:10スタート
【料金】ノーチャージ(別途2オーダー要) 投げ銭あり
【場所】総持寺チェンノガット
【出演】ふじたけいすけ(from神奈川) 田中悟 晴 まゆりん Mitch ばたやん テルマエ立川
瓢箪山MK2
【日時】12/23(土)18時オープン19時スタート
【料金】チャージ800円+1ドリンク(500円〜)
【場所】瓢箪山MK2
【出演】田中悟 チュウ 納ゆきえ 郷原幹樹 アッサンズ・ラブ
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