ついさっき、コンビニへコピーをしに行った。
ついでに、「焼きスルメゲソ」と「大きな柿の種」を
物色していたら、イケメンなお兄さんが声をかけてきた。
で、そのお兄さんが言うには、
「ちょっと話がしたいので、表で待ってる」
おっ・・・ナンパ?
んなこと、あるわけないわなぁあ・・・
会計を済ませ、外へ出るとお兄さんは
わたしの車のそばで、待っていた。
「アベ政治を許さない」のポスターを指さしながら
「なんで、こんなポスター、貼っとるんや!」
「恥ずかしいやろ」と、のたまうのである。
「誰が恥ずかしいん?」と聞いたら
「あんたや」
「うち、ぜんぜん恥ずかしないで」
「あんたは、政治の世界を知らんのや」
「国民が選んだんやぞ。それもわからんのか?」
「あんなぁ、国民が投票したんやないでぇ。
それになぁ、ポスター貼るのはわたしの自由や」
「あんたな、もうちょっと、政治、勉強せぇや」
「で、お兄さんは政治に詳しいんや」
「そうや!」
「若いのに、えらいね! で、アベのシンパ?」
「オレは、橋本龍太郎が消えたとき、心がポッキリ折れたんや」
「へ~・・・橋本さんのシンパやったんや。
で、まだ折れたまんまなんか?」
「・・・ウン・・・」と言ったきり、とつぜん、
泣きそうな顔になったお兄さんは、無言で去っていった。
「元気だしねやぁあ! ガンバリやぁあ!」
と去っていく背中に、声援をおくったが
ひょっとして、わたしの言葉に傷ついたんやろか・・・
コンビニの店員さんたちが、心配そうな顔で
ずっと、ふたりのことを見ていたので、店内に入り
「大丈夫だよ」と言っておいた。
「警察に電話しようかと思ってました」だって・・・
「なんてったって、オバハンに怖いもんはないからさ」