いつもの赤いダウンジャケットをはおり、市役所へ向かうため
車に乗り込んだときのことである。
ダウンの右ポケットで、なにやらカサコソ・カサコソと
かすかな音がするではないか・・・
右ポケットの中に手を入れると
ティッシュのかたまりが出てきた。
お~・・・思い出した。
昨晩、娘から部屋の中に大きな虫がいて、怖くて近寄れないし
退治しに来てほしいと緊急要請があったのだ。
カメムシちゃぁうんか?
いや、わからん・・・近寄るのも怖い!
とりあえず、かけつけてみるとやはり、カメちゃんだった。
大きい! というからどんだけ~? と思ってたら
3センチ足らずのカメちゃん・・・
ティッシュでそっとつまみ、そのままくるんでポケットに入れて
持ち帰ってきたのをすっかり、忘れていた。
ごめんね、カメちゃん・・・庭でカメちゃんを放してやった。
誰に似たのか、子どもたちはみんな、虫が嫌いだ。
幼少のころから、虫愛ずるわたしには、
虫が怖い! と言う感覚がサッパリわからん・・・
そういえば、怖いモンは何もない! と豪語してた
祖母のおクニやんは、コガネムシだけは大嫌いだった。
コガネムシが部屋に入ってくると
大騒ぎしていたっけ・・・
ミミズも毛虫も蛇も、ネズミだって手づかみできるのに、
なんであんなかわいいコガネムシが
怖かったんだろう?
わたしも虫を見て、キャ~怖~い!
って、可愛く言ってみようかな・・・
誰かがそばで、ブリッコのアンタの姿がメッチャ、怖い!