通年でつるしてある風鈴。
朝、窓をあけて空気を入れ替えよう!!と思える季節になり、
猫の毛や埃を払いながら窓を開ける。
日によっては風の入りがその窓からという時がある。
今日のように。
チリチリ、
カラカラ、
なんて文字にしたらいいのかがわからないけれど、
とにかく繊細なガラスの音を立てる。
今日も穏やかにね。
軽やかにね。
笑っていようね。
そうささやかれたような気がした今朝。 . . . 本文を読む
心のどこかで拒絶していた。
いつも男の子の友達ばかりで、女の子のドロドロした付き合い方ができなかったから。
大人の中でそだって、、子供(同年代)と遊ぶことが下手で、本ばかり読んでいた。
だから、恋愛も下手で、そんなことさえも、自分の気持ちよりも活字で教えられた理想を求めた。
だから、自分をさらけだして甘えるなんて、わたしのなかには存在しなかった。
いつもいつも、自分を作りあげていて、
そこにあて . . . 本文を読む
16歳の私は、『遺書』という短い短い文章を書いた。
本当の遺書のように。
机の上にナイフを固定して、
そこに手首を思い切り打ちつければいい。
そんな生半可な知識をどこかで仕入れて。
自分で自分の手首を机の上のナイフに、
思い切り打ちつけることは不可能。
そんなことも気づかなかった。
なのに、
『遺書』
という短い文章を書いた。
16歳の私。
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夫婦二人の生活も三カ月がすぎようとしている。
あと一カ月。
娘が戻る。
ここを通り越して、東から西へ移動した上のむすめ。
自分のことでいっぱいいっぱいなのか?
実家というものを忘れてしまったらしい。
二人の生活というものに、
少しだけ流れができて、
互いを少しだけ思いやり、この先年老いていくことを否応なしに意識する。
支えあって、いたわりあって生きていかれたら、
本当はそれが一番の生涯の幸 . . . 本文を読む
「おやすみ」
いつもの時間に届いたメール。
それは、あなたのいない夜。
私を独りにしないように、あなたの優しさが届いた。
いつも、どんな時も、必ず一緒にいられるように。
確かめあうぬくもりが不可能だから、
研ぎ澄ます感覚と、深くつながろうとする想いだけ。
逢えない夜。
長い、眠るとことに努力のいる夜。
何度も何度も、あなたの声と抱きしめられる想いを探す夜。
昼間、母とでかけたガーデンパ . . . 本文を読む
いつのまにか、空を見上げることを忘れていた。
登る朝陽も、
沈む夕日も、
流れる雲も、
浮かぶ月も、
ふと、空を見上げ、
流れる雲を、青空の中に見つけ
「何やってるんだか」
一人つぶやいていた。
ちっちゃいよ、私
ほんの塵くらい
ちっちゃいよ、私
ありんこのように
ちっちゃいよ、私
何ミリにもみたいない歩幅
いいじゃん!
それで
生きていられるんだから。 . . . 本文を読む
夜中の土砂降りは姿を消し、気持ちのいい洗われた朝。
不安ばかりを抱え込んでいた日々。
抱きしめられた心。
穏やかな朝が戻る。
日常は変わることなく走り続け、
息をつく間もないほどに目まぐるしい時間
深く息を吸い込むことができないでいた昨日。
後ろから抱きしめられた。
暖かいと感じられる朝陽
朝焼けをながめながら、
透明な空気の中で、
深く深く息をする。
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もう、持ち切れないので、
ポロポロポロポロ
こぼして歩いて行きましょう。
いいじゃない。
たいして大切なものじゃなし、
なくなって困るものなんて、
意外にないのかもしれない。
捨てたものを、
あとから惜しいなんて
今まで一度もおもったことないんだから
それでいいじゃない
大事に大事にしまっておきたいものは、
抱えてなんてあるかない
ちゃんと抽斗の奥にしまっておくでしょ。
時折取り出しては . . . 本文を読む
泣きながら眠った夜。
朝になれば、別の日になり、泣いたことなど忘れてしまっていればいい。
それができなかった朝。
後ろから、
肩をポンとたたかれたら、
声をあげて泣き出してしまいそうな朝
あなたに抱かれて眠ったはずなのに、
目がさめたら
あなたはいない。
抱きしめられていたのは夢だったのかと
あなたのぬくもりをさがす
何かが棲みついてしまった心には
立ちあがることさえ、
不可能に思 . . . 本文を読む
昨日の午前中に宅急便が届くように、
娘のところへいつもの食糧補充便を送った。
いつもならば、連絡をいれておくのだが、
今回にかぎっては連絡のタイミングをのがし連絡なし。
起きていたのか?
と電話をいれると、宅急便でおこされたらしい。
「ところで、今度は近くなったのにたまには用事がなくても、帰ろうかな?とは思わないの?」
と聞いてみると
「あっ、言われるまで気がつかなかった!」
と、
呆れるやら、か . . . 本文を読む
会社に朝車を止めるときは、こんな↓感じ
見事なもんでしょ!えっへん!!
こまったのは・・この↓見事さ
基本一人暮らしの義母。
手も出せず。。。
どうしたものか?
いくら嫁とはいえ、
やってあげられることと、あげらられないことが・・・
難しい諸事情。
. . . 本文を読む
体調が不安定なときはスープ。
もちろん、アルコールも他のものの食べるけれど、
基本をスープにする。
ポトフのように、ことことと鍋いっぱいのお野菜のスープをつくる。
三食、基本をスープにして、鍋がなくなるまで。
2日くらいかな。
私の基本はキャベツ。
鍋いっぱいのキャベツにコンソメで、ことこと。
あとはその時の冷蔵庫の整理。
人参、玉ねぎ、茸類、トマト、などなど。
ちょっとエネルギー不足の時は、 . . . 本文を読む
壊れてしまったものは、絶対に元にはもどらない。
それが物であっても、物でなくとも。
私はただの物だった。
私の中では、物ではなかったのに。
確かなものとして、ひとつひとつ積み上げて作り上げてきたもの。
怒りも喜びも、さまざまな感情と愛情を持ち合わせて、
近づき遠ざかり、また寄り添おうと。
何度も何度も繰り返してきたけれど、少しも気がついてはくれなかった。
自分だけの感情を押しつけるだけで。
い . . . 本文を読む