モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

Sレアなふたり

2017-02-24 20:04:05 | 学生

左 利穂子 高2 / 右 果穂 高1  油彩 

大竹です。今回ご紹介する二枚の油彩画は高校生の作品です。二人とも普通高校で、美術系の大学を希望していないという共通点があります。高校生で趣味の習い事というのも珍しい上に、それが絵画教室とはかなりレアなのではないでしょうか?

利穂子
油彩初とは思えないほど落ち着いた雰囲気に仕上がっています。大人っぽいですねー。水面のゆらぎの描写が素晴らしい!手前から奥へ深い青から薄い青へのグラデーションが美しいです。空や海といった自然物の柔らかい筆使いだけではなく、道路や風車といった人工物のパリッとした描写もあり、絵の中にメリハリがありますね。雲にも白だけではなく、ピンクや緑がかったグレーなど様々な色が使われていて見ている人を飽きさせません。道の先には一本の風車が建っており、進路等の悩みに直面しているであろう高校二年生の作者の目標や道標の象徴とも思えます。 是非大切に保管して、大学2年生位になったら見返して「こんな絵を描いたなーそういえばあの時はあんな悩みがあったなー」としみじみして欲しいと思います笑

果穂
日々バイト戦士としてシュークリームを売りながらミオスへ息抜きに来る果穂。彼女は自分の中で好きなものがしっかりしているなという印象があります。可愛いものが彼女の創作意欲を掻き立てるようで、製作中も楽しんでいる様子が見て取れます。
今回の薔薇は色合いと筆使いに重きを置いていますね。花びらを少し厚めの白い絵の具を置いて表現し、様々な青で密集した葉を表現しています。補色の黄土色が青を引き立て、更にその青がバラの白さを引き立てています。写実性や細かい描写よりも、可愛くて綺麗な色合いを追っている部分が実に彼女らしい作品だと思います。これからも自分が好きだ!と感じる物やその感覚を大切にして作品作りを楽しんでもらいたいですね。

コメント
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