佐々木 透明水彩
佐藤です。本日は大人クラスより佐々木さんの水彩作品をご紹介します。
永らく息子さんの成長記録を描き続けていらっしゃる佐々木さん。左の絵は次男くん、右は長男くんです。このブログでも何度も息子さん達を描いた作品を紹介していますので、もうすっかりお馴染みの方も多いと存じます。
話が少し逸れるのですが、私は向田邦子の小説やエッセイが好きで、折に触れて氏の作品を読み返しています。
向田作品の魅力は等身大の人間を丁寧に描く描写力と、人間の滑稽さや可笑しみも愛情を持って描く、作者の眼差しにあると感じます。文章の上手な作家さんや大胆で奇抜な題材を扱った作家さんなど、作者の数だけ作品の面白さがありますが、物語を通して作者から被写体への愛情に触れられるような作品は、そう多くはないように思います。
佐々木さんの作品を拝見した時にも同じように、作品を通して、何気ない日常を愛おしむ作者の暖かい眼差しを感じました。
どちらの作品も決して奇を衒ったシーンではないですが、淡い色使いや丁寧な筆運びから、佐々木さんにとって大切な日常の一コマを切り出しているであろう事が伝わってきます。
次の作品では、きっともう少し成長した息子さん達の姿が見られるのではないでしょうか。
その姿を佐々木さんがどのような眼差しで見つめ、描かれるのかも、引き続き楽しみにしております。