モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

色彩が与えるイメージ

2023-06-29 23:16:53 | 大人 油絵・アクリル


植松 油彩

暑い日が続きますね、マユカです!皆様も夏バテには気をつけてくださいね!
さて本日は植松さんの作品をご紹介したいと思います。

青い壁に囲まれた幻想的な空間、青の街と呼ばれているモロッコのシャウエン…の一角を描かれました。
白い壁に反射した、周囲の壁から落とされる青い光が幻想的に広がり、何でもない普通の青い扉が、まるでアミューズメントパークの入り口のようにワクワクするものに見えてきます。 

白い面に青い影が落ちると、我々は先入観で雪のように見てしまいがちですが、植松さんはその冷たさを感じさせないために、青以外にも黄色や赤、紫と、様々な色を織り交ぜて描写しています。こうすることで青色だけでなく、全体的に色味に幅を持たせ、雪とは違う雰囲気を演出しています。暖色が青の次に多く使われている為、冷たさよりは涼しげな印象を受けますね、扉の前でゆったりとくつろいでいる猫が居るところからも、ここが心地の良い場所であると分かります。

モロッコは夏が長くうだるほどに暑い国だそうで、シャウエンの街が真っ青に染まっているのは、壁や床などに白、青という涼しげな色を使用することで視覚的にも涼しくする目的があるという説があります。日本でも、風鈴やかき氷、流水だったりを見ると、涼しさを感じますよね。実際の気温は高くとも、視覚で涼しくなることができるから、こういった配色になっている、街の工夫だそうです。
配色によって見る人の印象は変えることができます。赤やオレンジなどの暖色を使えば暑い・暖かいイメージを与えられ、青や緑などの寒色を使用すれば寒い・涼しいイメージを与えることができます。配色を工夫することで温度差を出すができますので、皆様も是非イメージに沿った色彩を使って作品を制作してみてくださいね!

コメント
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