真愛 透明水彩
岩田です。今年最初の投稿は、真愛さんの作品をご紹介します。こちらは、インド象と戯れる男性を描いたものですが、まるで少年のように見えるこの人物は、旦那さんです。
今までも人物を中心に透明水彩で描くことを続けてきた真愛さんですが、今回は、特に全体の色調も綺麗で、鮮やかな作品に仕上がりました。
いつも淡い色調の作品が多く、それはそれで作者の個性が表れていて良いのですが、どうしても空間を出したり、立体的な表現をする上では、物足りない印象を持っていました。しかし、この絵に関しては、影に思い切って暗さを乗せたことで、逆に光を感じると共に、背景との距離感も上手く演出することが出来ました。
作者の場合、色使いのセンスが良く、紙白が透けた淡い色調のペールトーンがいつも美しさに繋がっているのですが、作品の場所も熱帯のバリ島で、真っ黄色のTシャツを着ている今回のような場合は、ビビッドで、コントラストの強い印象が場の雰囲気にも合いますね。
モチーフの雰囲気や状況によって、様々に印象を演出できるようになると、描くことが更に楽しくなってくるでしょう。