モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

隙間時間を活かすデッサン勉強法

2024-11-22 20:24:38 | 美大・美術高校受験生作品

日曜クラス担当のサトルです!今回は高校受験対策のデッサンを見ながら、僕が受験時代に意識していたことや、デッサンのコツについて解説しようと思います。

今から8年前の中学3年生の頃、僕も川崎総合科学高校のデザイン科を受験しました。高校受験のデッサンは90分制限で、かなりのスピードで描かないと完成せず、毎日タイマーを掛けて急いで描いていたのを覚えています。

デッサンにおいて最も大切な要素の一つは形の正確性だと思います。どんなに質感がリアルに描写されていても、狂った形だと鑑賞者に対して違和感を持たせてしまいます。そこで僕が受験時代やっていたトレーニングの一つが、スケッチブックに何も見ないで、想定の立方体、球体、円柱の想定デッサンをひたすら描くことでした。スケッチブックと鉛筆があればどこでも出来たので、学校の休み時間や家で暇な時にやっていました。
最初の頃は立方体のパースもガタガタ、円の形も左右対称に描けず、円柱の楕円もラグビーボール型になってしまったりとダメダメでした。それでも毎日続けていると少しずつ上達して、受験の前日には完璧な形で想定デッサンが描ける様になりました。
形を取る力も付きますが、鉛筆を扱う能力も上がります。綺麗な形を取るのは思ったより難しく、完璧に形を取ろうとするとかなり繊細な作業が必要ですし、形をとった後に光を設定して明暗をつける作業も、出来るだけ綺麗に均一に塗る様にすると練習になります。

高校受験で使われることの多いシリウス紙やサンフラワーM画用紙はザラ目が強く、中々綺麗に塗るのが難しいです。モチーフの質感によってはザラ目を生かして表現する技法もありますが、小さい画面のデッサンの場合、モチーフに対してザラ目のサイズが大きすぎてノイズになる場合がほとんどです。多くの生徒が白がブチブチとザラ目状に残ったままの生っぽい質感のデッサンになってしまっているので、ベースを乗せたらしっかりと擦ってその上から硬い鉛筆でザラ目を潰す様に描写していくと上手くいくでしょう。

ほとんどの生徒が公立中学ですから、これが初めての受験。しかもデッサンという自分以外の同級生は誰もやらない試験なので、僕も当時はとても不安でした。試験当日、緊張からあまり色がのらず、普段より薄いデッサンになってしまいました。落ちるかもしれないと軽く絶望していたのですが、結果を見てみると意外と高得点でびっくりしました。自分では良くないと思っていても意外と平気です。落ち着いて、普段ミオスでやっている通りに描けば大丈夫!

これから受験シーズンに入ってくるので一層緊張感を持って描いていくことになりますが、体調に気をつけて頑張っていきましょう!


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