古屋 透明水彩
土曜日の人、岩田俊彦です。
本日は、土曜午前クラス古屋さんの作品をご紹介します。透明水彩を使って風景を主に描いていらっしゃる方ですが、空や海といった蒼い空間が背景に広がりを持つ、そんな景色を選ぶことが多く、今回もそうした要素が特徴的な作品です。
ご自身で取材した画像を元に描いていらっしゃるだけあって、仕上がる作品にも古屋さんの思い入れの強さを感じます。
左手の作品は、東京タワーの朱色と蒼色の対比、その美しさをストレートに画面にし写し出しています。捉えにくいであろう複雑に組まれた鉄骨を苦労しながら何とか描き切りました。堂々とそびえ立っているその様が清々しささえ感じさせてくれる1枚です。
右手は、鎌倉の長谷にあるカフェ坂の下。その古民家カフェ前の路地からのショットですが、前景の暗がりと背景の彩度の対比が綺麗ですね。
私と古屋さんの歳は、10歳以上離れていると思いますが、こうした昭和の趣を伝える風景を選んで描かれていることは、私にとっても嬉しきことであります。