義母の忌や過ぎ去りし日の白露かな
(公園の草々も朝露の光で白く輝き、義母との思い出が蘇ってきます)
白露の日付けは定気法に基づいて決まるため、年によって日付け自体が前後する場合もあります。
季節の変わり目を表す二十四節気のひとつ。
定気法にて太陽黄経が165度のときと定義されており、2021(令和3)年は9月7が白露に該当します。
9月の初旬を過ぎた辺りから、大気が冷える・夜間の気温が下がる傾向がはっきりと出始め、大気中の水蒸気が朝の日の出頃に露となり、朝日の陽光の当たり方によっては露が白く見えることからその名が付いております。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「白露や 茨(いばら)の刺(はり)に ひとつづつ」
こちらの俳句を詠んだのは、与謝蕪村(よさぶそん)という江戸時代中期の俳人です。
与謝蕪村は、松尾芭蕉や小林一茶と並び称される有名な俳人です。また、後の時代の著名な俳人・正岡子規も、与謝蕪村をかなり尊敬していたそうで、大きな影響を与えたのだとか。
そんな与謝蕪村の詠んだ秋の俳句の一つ、「白露や~」の意味がこちら。
「庭一面に朝露が降りる深まる秋の朝、茨の刺の先々には、美しい露の玉が輝いているよ」
与謝蕪村らしい清々しさのある俳句です。
どうやら彼は、優れた俳人としてだけでなく、画家としての才能もある人物だったようです。だからこそ、光や空気などの雰囲気を大切にする、絵画的なセンスが光る情景を詠んだ俳句を多く残しているのかもしれません。
秋をテーマにした有名な5つの俳句とその意味を解説! | 日本文化の良さや魅力を解説!日本ぶんか村 (nihonbunkamura01.com) より
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
季節の変わり目に五感を働かし、愛でる。
日本人に生まれて良かった~と思えるひと時です。