海鳴りの島から

沖縄・ヤンバルより…目取真俊

ゆいまーる琉球の自治in徳之島 2

2012-05-28 17:17:57 | 生活・文化
  前日18日には伊仙町歴史民俗資料館の四元氏の案内で、島の南部を見学した。 最初に天城大橋から景色を眺め、、戸森の線刻画、犬田布騒動記念碑をまわる。 友利の線刻画は、岩の表面に船や魚の絵が刻まれていて、森に囲まれた空間が持つ雰囲気は沖縄のウタキを思わせた。 犬田布騒動記念碑の近くに、2009年の薩摩侵攻400年に際して建てられた「歴史の見直し 犬田布義戦 由来書」と題す説明 . . . 本文を読む

ゆいまーる琉球の自治in徳之島 1

2012-05-26 18:17:48 | 生活・文化
 5月19日に「ゆいまーる琉球の自治in徳之島」が伊仙町のほーらい館で開かれたので参加させてもらった。主催はNPO法人ゆいまーる琉球の自治で共催は自治労大島地区本部・伊仙町職員組合。 19日は午前中、教育者・詩人であり奄美復帰運動の中心人物でもあった泉芳朗についての報告と討論、午後は以下の4本の報告と討論が行われた。( )内は報告者。 報告Ⅰ「TPPと徳之島農業~琉球弧の視点から~」(松島泰 . . . 本文を読む

大田昌秀・大江健三郎編集『沖縄経験』1~5号

2012-05-24 16:02:35 | 読書/書評
 5・15を前後して、だいぶ前に古本屋で買ったまま実家の本棚で寝ていた『沖縄経験』1~5号を読んだ。大田昌秀・大江健三郎両氏の編集によるもので、1971年夏から1973年秋にかけて発行された季刊誌である(5号は発行がかなり遅れている)。沖縄の施政権返還直前から直後にかけて、政治、経済、米軍、自衛隊、沖縄戦、文化、移民、民俗、教育、福祉など、多岐にわたって論じられている。1970年代初頭の沖縄の状況 . . . 本文を読む

紹介:小笠原みどり・白石孝著『共通番号制なんていらない!』

2012-05-23 23:52:24 | 住基ネット・監視社会
 小笠原みどり・白石孝著『共通番号制なんていらない』(航思社)が4月30日に出版された。「はじめに」ではこう記されている。 〈共通番号制度は、①外国籍の人たちを含む、住民登録をしているすべての個人への付番、②番号にもとづく、本人の同意を得ない個人データの共有、③番号ID(識別)カードの所持という三本柱から成り立つ。番号が使用される分野は、税、医療、福祉、介護保険、労働保険、年金の6分野で、集 . . . 本文を読む

反基地の声が続く40年目の5・15

2012-05-15 23:56:52 | 米軍・自衛隊・基地問題
 15日は午後2時から普天間基地第1ゲート前広場で開かれた「普天間閉鎖!、ストップ!オスプレイ配備緊急行動」に参加した。国道58号線沿いの広場に市民団体や政党、労組、韓国、グアムから集まった参加者が、音楽やリレートークで普天間基地の閉鎖・返還、MV22オスプレイ配備反対、辺野古新基地・高江ヘリパッド(オスプレイパッド)建設反対を訴えた。  リレートークでは40 . . . 本文を読む

オスプレイ配備を断じて許さない怒りの県民集会

2012-05-14 22:51:49 | 米軍・自衛隊・基地問題
 13日は県民大会のあと午後5時から普天間基地第1ゲート前広場で「オスプレイ配備を断じて許さない怒りの県民集会」も開かれた。主催は基地の県内移設に反対する県民会議/普天間爆音訴訟団/嘉手納爆音訴訟団/高江住民の会。小雨が降る中、200名ほどの参加者があった。 前日12日の県内紙は、米軍が7月にもオスプレイを沖縄に運び込んで那覇軍港で組み立て、試験飛行を行って普天間基地に配備する意向であ . . . 本文を読む

資料:5・15県民大会の式次第と宣言文

2012-05-14 16:13:26 | 米軍・自衛隊・基地問題
 http://www.qab.co.jp/news/2012051335459.html 復帰40年 5・15平和とくらしを守る県民大会 日時:2012年5月13日(日)14~15時30分会場:宜野湾海浜公園屋外劇場主催:5・15平和行進実行委員会/沖縄平和運動センター協力:フォーラム平和・人権・環境 ●司会:山城博治(事務局長) 1.主催あいさつ  崎山嗣幸  . . . 本文を読む

2012年5・15平和行進3日目

2012-05-14 14:02:35 | 米軍・自衛隊・基地問題
 2012年の5・15平和行進3日目は、宜野湾市役所駐車場に東・西・南の3コースが合流し、午前9時過ぎから出発式を行った。この日は北ウイングと南ウイングに分かれ、普天間基地を包囲する形で行進を行った。与那国島からも参加があり、自衛隊誘致断固反対!を訴えた。平和行進は1日目が1300人、2日目が1900人、3日目は2800人の参加(主催者発表)があり、参加者で埋まった駐車場は . . . 本文を読む

悪しき「隣人・トモダチ」たち

2012-05-12 23:51:05 | 米軍・自衛隊・基地問題
 12日付県内紙は沖縄タイムス・琉球新報ともに、米軍がMV22オスプレイを7月に沖縄に持ち込み、那覇軍港で組み立てて試験飛行、安全点検を行うという記事が、1面トップに掲載されている。 http://www.okinawatimes.co.jp/article/2012-05-12_33614/ http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-191092-storyto . . . 本文を読む

施政権返還40年目の5・15平和行進

2012-05-11 23:39:00 | 米軍・自衛隊・基地問題
 5月6日に与那国島から始まった「5・15平和行進」が、11日から沖縄島でも始まった。 11日は午前中、東コースの平和行進に参加した。午前9時から辺野古の浜で出発式が行われ、梅雨の合間の日射しを受けて、宜野座村役場まで歩いた。  沖縄の施政権返還から40年になる。本来なら、こういう行進をやらなくてもいい沖縄にしていなければならなかった。いまだに基地撤去を叫ばなければな . . . 本文を読む

菊水六号作戦に参加した元航空兵の証言 2

2012-05-10 21:48:08 | 沖縄戦/アジア・太平洋戦争
目取真:墜落したわけですか? U:海に落ちた。やられてから落ちるまで、30分の時間経過や。9人の中で即死が2人。みんな出とった、飛行機の外に。飛行機は燃えて、俺は右手やられたー、ていうのが1人で、生きておったのがね、僕とほかに5人か。全員が泳げる状態だったわけ。そしたらね、時計が3時5分やった、止まったのが。3時5分からみんな泳ぎ始めたんやけども、真っ暗い中に、水平線のずっと彼方にこうして見えて . . . 本文を読む

菊水六号作戦に参加した元航空兵の証言 1

2012-05-10 21:46:23 | 沖縄戦/アジア・太平洋戦争
 2008年2月に鹿児島県で、沖縄戦の航空作戦(菊水作戦)に参加した元航空兵U・T氏に話をうかがった。67年前の5月10日深夜から11日にかけてのことである。空の沖縄戦についての証言は、特攻作戦をのぞいては少ないと思うので、以下に紹介したい。U氏は鹿児島県出身だが、戦後、兵庫県で働いていた。定年退職後、鹿児島県に戻られたとのこと。貴重なお話を聞かせていただいたU氏に感謝します。  U氏:菊水六号 . . . 本文を読む

秘密保全法と共通番号法に反対しましょう。

2012-05-08 17:42:02 | 住基ネット・監視社会
 5月8日付琉球新報の文化欄に斎藤貴男氏の評論が載っている。自民党の憲法改正案や東京大空襲訴訟、ネオコン構造改革路線などへの批判とならんで共通番号制度、秘密保全法案の問題にも触れている。 沖縄戦でも明確に示されたように、戦時下では国家による国民監視と情報統制が徹底される。国民の思想動向や生活状況を監視して反対勢力を排除・抹殺し、情報を統制・操作することで判断力を低下させ、戦争に動員していく。住民を . . . 本文を読む

沖縄戦と憲法

2012-05-03 19:59:34 | 米軍・自衛隊・基地問題
 沖縄戦のさなか、沖縄の女性を暴行しようとした日本兵の話は、山川泰邦著『秘録 沖縄戦記』(読売新聞社)にも出てくる。山川氏をはじめとした那覇暑の本部員、島田知事、玉城真和志村長など百数十人がこもっていた繁多川の洞窟でのできごとである。 〈四月半ばのある夜ふけ、洞窟内に突然あらあらしい人声がして、いっせいに飛び起きた。暗闇の中で、激しく争っている声だけは聞こえるのだが、姿は見えない。あちこちでロウ . . . 本文を読む

今帰仁の日本兵

2012-05-02 23:46:32 | 沖縄戦/アジア・太平洋戦争
 沖縄はゴールデンウィークに入る直前に梅雨入りし、2日も朝から雨模様の一日だった。ヤンバルの野山はユリやイジュ、サンニンの白い花が見頃である。 67年前の今頃、沖縄島北部地域では、すでに本格的な戦闘は終わっていた。しかし、住民にとって危険はまだ去っていなかった。本部半島に配置されていた独立混成第44旅団第2歩兵隊(宇土部隊)や運天港の海軍部隊は、米軍の攻撃で4月中旬には壊滅状態となり、名護のタニヨ . . . 本文を読む