地元にもジャズ喫茶らしきものはありました。学校帰りに、学生服の詰襟を内側に折って隠し、上からコートを羽織って高校生なのをバレないつもりで一丁前にタバコなんぞふかしたりして。
カウンターだけの細長い店で、当時小遣いでは買えないLPをいろいろ聴けるのは嬉しかったです。カウンターの中にはいつもお姉さん?が二人。他でも書きましたが、やってくる客も通ぶって、
「ママ、コルトレーンのクルセママかけてくれ。」
「ごめんなさい、くるったママならいますが、クルセママはありません。」
またある日、
「おい、音うるさいからレコード止めてくれ。」
「すみません、うち、一応ジャズ喫茶なものですから。」
と、こういったお店でした。
東京で、本格的ジャズ喫茶に通うようになったのですが、人生二軒めのジャズ喫茶、渋谷百軒店で場所も、店の入り口も記憶にあったのですが、店名だけがどうしても思い出せませんでした。
ありました、それが。しかも当時の地図までネット上で見つけることが出来ました。
(渋谷百軒店商店街HP管理チーム 渋谷百軒店コラムより拝借しました。)
右隅の方、スウヰングと見える店がそれです。前にはブラックホーク、ありんこ、音楽館と、当時のジャズ、ロック好きの人なら聞いたことがある店が並んでいます。地図の上の方、右に見える百軒店入り口を左にまっすぐ行ったところにはBYGの名前もみえます。BYGというのは、当時できたBYGというレーベルにちなんでつけたのでしょうか。
スイングというジャズ喫茶は今も別の場所で営業しているようですが、その辺は詳しいことはWEB上でいくつか見つかります。2007年に出版された渋谷百軒店 ブラック・ホーク伝説というムックにそのころの話が出ています。
見覚えのある風景です。この向いがスウヰングです、閉店間際になるとTAKE5をかけた。ただ、この雑誌、現在は高値がついていて手が出ませんが、googleで検索すると、今のところ、PDFファイルで一部中身を閲覧することが出来ます。
東京へ出たのも、早い時期にパソコンを買ったのも、ジャズを聴きたい、動画を見たいという不純な?動機ではありました。
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