鳥海山蕨岡の旧道を歩いてみたいと思っているのですけれど、問題は熊。
今は歩く人も皆無に近い状態。かつては栄えた蕨岡道も今は廃道です。先日あった山岳ガイドのAさんは復元にも努めているそうです。ただし、国定公園なので一木一草も切ることはできません。ただし、それが道であるなら道を覆った草木は伐採できるのだそうです。
そんな人も来ないところですから熊にとっては絶好の場所です。まれにソブ谷地、蓬莱山とこの道を歩いた人からは熊の気配、足跡の話は聞きます。春先、まだ雪のある時期ではたった今通ったと思われる足跡もよく見るそうです。人は気が付かないけれど熊はどこか近くでじっと見ているのでしょう。雪があるから冬眠中とは思わないでください。熊は冬眠といっても熟睡しているわけではないのですから。
今までいろんな方に鳥海山での熊体験を聞きましたが実際に遭遇した人はごくわずかです。鳥海山に一千回以上登った方でも遭遇したことはないそうですから。中には格闘した人もいましたが。意外ですね。だもんだから皆さん何も考えないで山に入っていくんですね。一人で歩いていて藪のなかでガサッと音がすると心臓が口から飛び出しそうになります。一千回以上登った人が熊に出会わなかったからといってあなたが出会わないという保証はありません。近年目撃の話も増えてきています。十分に気を付けましょう。
ところで鳥海山で出会う強烈な獣臭は熊だと思っていましたが熊はそれほど臭わないのだそうです。知りませんでした。臭いのはてっきり熊だと思っていました。熊が聞いたら失礼な!!と怒るかもしれません。
動画サイトを運営しているマタギの方に訊いてみました。
回答は意外、「クマには臭いないッスね(^^;)」というものでした。
他の方からも熊はそれほど臭いしないということを伺いました。臭いがするのは山ではどうやらタヌキの類のようです。でも山で獣臭に出会うといい気持ちはしませんね。今まで山での熊の臭いについて書かれたものはなかったのでこれで一つ疑問が解決しました。
とはいっても臭いがしないからといって熊と遭遇する危険が去ったわけではありません。古道探索は大勢でやらないとだめですね。歩けるうちにAさんにお願いして一緒に蕨岡旧道の復旧に少しでも協力したいと思います。
おれの邪魔しないでおくれよ、といって熊は去っていきました。