鳥海山近郷夜話

最近、ちっとも登らなくなった鳥海山。そこでの出来事、出会った人々について書き残しておこうと思います。

田村翼を聴いてみよう

2021年05月06日 | Jazz

 田村よく、この人のアルバムも共演も含めてもそれほど残っていません。リーダーアルバム10枚?だと思います。その中でもこの一枚がお気に入り。CDでの再発に気が付いたときは後の祭り、探しに探しやっと見つけました。ここで下手な解説するよりはNelson's Navigator for Modern Jazz というページで詳しく紹介してありますのでそちらをご覧ください。

 アルバムタイトルのSWEET AMAMI を紹介したいところですが、見当たらなかったのでこちらをどうぞ。

BALLAD FOR HAMP - YOKU TAMURA

 

 

 

 JAZZ PRESTIGE これはノリにノリまくっています。右のHEREAT LAST は五十嵐明要との共演。

  福居良がBarry Harris なら田村翼はHampton Hawes です。あとの2枚は買いそびれてしまい今となっては入手困難となってしまいました。

 

 


大物忌神もお困り

2021年05月06日 | 鳥海山

 傍若無人にふるまうスノーモービルに大物忌神もお困りのようです。

 雪があるからといってこんな景色を見たら七高山までスノーモービルで駆け上がっていくのでしょうか。スノーモービルではしゃぐ方、それを金儲けの道具とする輩には自然を貴ぶということはどうでもいいことなのでしょうか。そういえばかつてヘリでスキーヤーを鳥海山に運び遊ばせようとしていたのが山腹に衝突する事故がありました。それ以後ヘリでのスキー客輸送の動きはなくなったようですが大きな人身事故でもない限りこの道楽はなくならないのでしょうか。

 大物忌神の在り方についてこういう声も寄せられています。

 『境内地でございますので神様には静謐な環境の中で穏やかに鎮まっていただき、神体山として敬われるべきなのが本来の形かと思います。

 しかしながらスノーモービルの許可等に関しましては国や県が取り決めを行なっておりますので神社だけではすぐにどうこうできないというの現状もございます。

 新聞等で問題提起され議論されているという状況は喜ばしくもありますが、結論がすぐに出せないという現状もございますので大変もどかしくも思っております。』

 

 


鳥海山のモービル入山、意見に隔たり

2021年05月06日 | 鳥海山

 河北新報の記事を載せないと片手落ちになりますので探すのが容易ではないという方のためにその記事も載せておきます。

 「他人の行動の自由を規制するのはけしからん」「法律に反しないかぎり問題ない」という類の反論こそが戦後民主主義のはき違え、あるいは民主主義の腐敗でしょう。法の網をくぐり抜ける、まさに犯罪者の手口です。

 自ら悪事を働いているとわかっているものに限って「法律を守っている」といいます。

 以下

鳥海山のモービル入山、意見に隔たり

スノーボードを載せたスノーモービルで鳥海山を走る今間さん=由利本荘市

 山形、秋田県境の鳥海山(2236メートル)でのスノーモービル利用を巡り、地元山岳愛好家に波紋が広がっている。春には日本海を見下ろしながら滑降できる絶好のスポット。モービルの普及で入山のハードルが下がり、スノーボーダーが多く訪れるなどしている。賛否両派の意見の隔たりは簡単には埋まりそうにない。

業者「法律を守って活動」

 山形県酒田市に2019年に設立された合同会社「オーガナイズバックカントリー」は、鳥海山を主なフィールドに積雪期はモービルでスノーボーダーのガイドなどを行う。
 各地のスキー場が冬季営業を終える4、5月ごろ、東北内外のスノーボーダーから予約が集中。鳥海山の山形県側の南斜面や秋田県側の北斜面をモービルで駆け上がって客を山頂周辺まで案内、滑降とモービル走行を繰り返す。
 代表社員の今間博憲さん(39)は「海外を知るボーダーは鳥海山を天国みたいな所だと評価する。恵まれた環境をもっと盛り上げたい。モービル禁止エリアには入らず、法律を守って活動している」と話す。
 鳥海山は国定公園で、両県が管理する。モービルの乗り入れ禁止は自然公園法上の「特別保護地区」に指定された山形側の山頂周辺だけ。それ以外は樹木を傷つけるなどしなければ自由に走行できる。
 秋田側は県や地元山岳会、スノーモービル愛好者団体が、特別保護地区の外側「第1種特別地域」まで禁止エリアとしている。今間さんは「地元のルールは尊重するが、法的な根拠はない」と指摘する。

登山者ら「自然に配慮を」

 鳥海山一帯は国の天然記念物で希少種のイヌワシの行動圏でもある。冬から春は産卵やふ化の重要な時期だが、イヌワシ保護の観点からモービルを規制する実効性のある法令はない。
 鳥海山を40年以上撮り続ける山形県庄内町のカメラマン佐藤要さん(71)は「山の楽しみ方が変わってきたのは分かるが、大人数で大きなエンジン音で走り回る行動は他者や自然への配慮が欠けているのでは」と苦言を呈する。他の登山者からも「モービルは迷惑」と怒りの声が上がる。
 山形県遊佐町の登山ガイド佐藤幸也さん(52)は、鳥海山に入るウインタースポーツ愛好家がモービル利用の有無を問わず一堂に会する場を17年から設けてきた。「ルール作りよりもまず互いをよく知るべきだ。現状では、しっかり法律を勉強しているボーダーの方が一枚上手だ」とみる。

介入の根拠なく、行政は二の足

 スノーモービルの利用について、鳥海山の管理に携わる、どの行政機関も積極的な議論に二の足を踏んでいるのが現状だ。介入する決定的根拠がなく、模様眺めの様相となっている。
 鳥海山は自然公園法上の管理が山形、秋田両県に二分されている。自然保護を担う環境省、国有林を保全する林野庁もそれぞれ出先機関を両県に置いて活動している。
 モービル進入禁止の特別保護地区を管理する山形県の担当者は「規制範囲を広げるには環境への悪影響を立証する必要があり、時間も予算もかかる」と説明。山頂のある遊佐町は高山植物などを保護する町条例を定めるが、高山帯などへのモービル進入は想定外という。
 イヌワシの保護活動をする環境省の鳥海南麓自然保護官事務所(酒田市)の担当者は「モービルの騒音による影響について具体的な研究はない。種の保存法で規制すれば登山さえ禁止となる可能性があり、現実的ではない」と言う。
 林野庁は貴重な森林として鳥海山に生物群集保護林を設ける。由利森林管理署(由利本荘市)の担当者は「保護林には入ってほしくない。問題が大きくなれば関係者で対応を考えないといけない」と語る。

 

再度鳥海山のスノーモビルについて

2021年05月06日 | 鳥海山

 鳥海山を登るを上梓された佐藤要さんにご意見を伺いました。転載の許可をいただきましたので皆さん賛同される方は大々的に拡散お願いいたします。

 ファイル添付では読みにくいのでほぼ全文掲載します。(スノーモービル側の談話は河北新報の記者が他の使うという許可をもらってもらっていない、ということのため削除してあります。)

 

 河北新報「鳥海山モービル入山賛否」について

賛否両論を併記して問題を提起してくれた記者に感謝するとともに、結論を導くことができないもどかしいお気持ちを察します。記事を何度か読み返して、自分の意見をまとめてみました。

 スノーモービルを使ってのガイド活動は自分たちが法を守っていればそれで済むのかはなはだ疑問です。スノーモービル愛好者は全国に無数にいるだろうし、外国のモービラーも活動エリアを拡大しつつあると聞きます。全国からモービラーが鳥海山に集まってきている現状の中で、法律を無視して特別保護区に侵入するモービラーが現れることは容易に予想できます。過去のモービル目撃情報には、「七高山に上がっていた」「扇子森を縦横に走っていた」「千蛇谷にモービル痕があった」「鳥越川から稲倉岳の山頂に駆け上がるモービルを見た」など枚挙にいとまがありません。

 鳥海山はスポーツランドではありません。ウインタースポーツ愛好家が集まって鳥海山をどうしようとしているのか、スポーツ愛好家が何人集まって鳥海山を語ろうとも勝手ですが、法律を知っているかどうかが、鳥海山を大切に思う心に対して上手下手を決めるとしたら大変なことです。そもそも鳥海山は法律で保護されたスポーツランドではないのです。産業振興を基調にする日本の法律は、何かを規制していながらそれを潜り抜ける方法を示しているようなものです。ようやく結論が出つつありますが、臂曲がりで行われてきた岩石採取の開発行為に道義的に反対があっても申請さえ通ってしまえば止めることが難しいことをこれまで見てきました。自然公園法は、モービルが特別保護区に侵入したとしても現行犯でなければとがめることはないザル法と言われています。それどころか、特別保護区以外では何でもまかり通るような誤解を招いています。手をこまねいていると、鳥海山はジオパークどころか大スノーモービルランドになってしまいます。

 2016年頃だったと思います。スノーモービルの問題で鳥海南麓自然保護管事務所を訪ねたことがありました。その時、半ば脅迫のように「イヌワシに対するモービルの騒音について具体的な研究はない。種の保存法で規制すれば、登山さえ禁止となる可能性がある」と言われて、すごすご引き返したことがありました。今考えれば、イヌワシの生存に影響があるのならば登山が禁止されても仕方がない、となぜ言えなかったか悔やまれます。モービルに加えて一般の登山がイヌワシ生存にどのような影響があるのか、ないのか、を詳しく調査研究してもらいたいものです。それが、イヌワシ未来館の重要な仕事ではないでしょうか。

 記事の中ではそれほど言及されてないのですが、OBCの業務内容はスノーモービルを使った山岳ガイドです。厳冬の過酷な気象条件の中で、ホワイトアウトや雪崩、雪庇崩壊などのリスクを背負いながら、料金をもらってお客さんを運ぶ業務です。道のない地吹雪の中を走るタクシーのようなものです。こんなことが業務として認可されていいのでしょうか。OBCのメンバーは酒田市の遭難救助隊に登録していると聞いていますが、それで厳冬の鳥海山の厳しい気象が和らぐことはないでしょう。

 モービル入山に賛成か否か、話し合いだ、それルール作りだ、などと言いますが、それは思い上がった人間の身勝手さを表しているだけにすぎません。それでも、この問題に対して解決の糸口を見出していくしかないでしょう。記事の中で最後に上げられた「生物群集保護林」と言う考え方が何らかの糸口になるように願っています。登山、スキー、ボード、それにモービルも含めて鳥海山という大きな自然からの恩恵があるからこそ可能である、ということを再認識して、私たちの姿勢を模索したいと思っています。

 以上が佐藤さんからいただいた文書のほぼ全体です。大いに拡散してください。

 法を守っているといっても誰がそれを証明するのでしょう。現に七高山でもスノーモービルが視認されているようですし、現状野放しです。

 

 海外ではスノーモビルが盛んだなどといわれていますが規制は日本どころではありません。

 イエローストーン国立公園のスノーモビル規制

 

 また秋田県側でも

スノーモービルの乗入規制について

 と紹介されています。

 

スノーモービルの乗入規制について

 

美の国あきたネット