理想国家日本の条件 さんより転載です。
新防衛大臣に期待したい
2012.06・4 月
安原そのえ氏 のブログ転載
このたびの内閣改造に伴い、新防衛大臣に民間から森本敏氏が
抜擢されました。北朝鮮・中国との関係において、
日本が置かれている立場を思うとき、防衛大学出身の安全保障の
専門家でもあり、外交官でもあった方が、日本の国益を踏まえた
正しい判断と、勇気ある職務遂行能力を発揮してくださることを、
心から期待したいと思います。
前回は、素人の田中氏の登用とその仕事ぶりに、国民みんなが
驚きました。遅すぎるくらいです。野田総理にとっては、
消費税増税を自民党と進めるための調整的な人事かもしれませんが、
日本の安全保障について、今後はまともな議論がなされるものと
思いたいものです。
例えば今、原発再稼働について、テレビなどで、
「再稼働ありきの態度は、けしからん!」との声もありますが、
森本氏は、共著【それでも日本は原発を止められない】
(産経新聞出版)の中で、
「安全保障は、総合的な政策分野の課題です。国家・国民の安全を
維持し、領土を保全するためには、外交・防衛だけではダメ。
産業やエネルギー、科学技術などの政策を、すべて国益の名の下に
総合的に調整しながら進めていくものです。」「防衛力の根源は
エネルギーです。それによって日本の命運が決まる。」
「日本人が知恵を出しあい、原子力の安全規制を強化し、原子力に
よる安定した電力供給を進めることは急務です。」
と、シーレーン防衛の大切さとともに、日本における原子力発電所の
必要性を述べられ、原子力発電所の事故が起きたからといって後退
するようでは、いつまでたっても発展できないとの主張をされています。
アメリカが国防費を減らしていく中、中国は南シナ海・東シナ海に空母
を出してくるという状況です。日本がその脅威をカバーするためには、
動力が原子力の大型空母をもたなければならなくなるだろうとも
言われています。
私も同感です。新しい大臣が、日本の国益を守る為の仕事ができる
よう、私達国民の国防意識が高まる必要があると思います。
ただ、民間からの抜擢ということは、与党の政治家の中に、今の
日本の危機的状況の対処を任せられる人材がいないという事実。
これは、私達が受け止めなければならない現実です。
それとも野田総理は、民主党が迷走した普天間問題等で、沖縄からの
反発必至の後処理を、民間からの登用により責任逃れしようという
のではないでしょうね…
しかし、消費税増税法案に絡んで自民党との話し合い解散がどうなる
かや、協議不調による野田内閣の総辞職などを考えると、
森本大臣が実際の成果を上げる仕事ができる時間は、ないと見るのが
妥当なのかもしれません。
ともあれ、国の安全保障に空白があってはなりません。
「想定外」のことが起こらないよう、危機管理に当たって
いただくことを切に望みます。
http://sonoeyasuhara.blog.fc2.com/blog-entry-80.html
転載、させていただいた記事です
関連記事
森本敏が初の民間防衛大臣に選ばれた背景
http://blog.livedoor.jp/amenohimoharenohimo/archives/65808791.html
転載、させていただいた記事です
森本氏関連の箇所のみ引用していきます。
▼防衛相に森本敏氏 民間から初起用 NHKニュース
『野田総理大臣は、4日に行う内閣改造で、問責決議を受けた
田中防衛大臣の後任に拓殖大学大学院教授の森本敏氏を民間から
起用する方針を固めました。
防衛を担当する閣僚が民間から起用されるのは、防衛庁などの
時代も含め初めてとなります。』
他の報道でも報じられていますが。森本氏は自民党の防衛関連の
ブレーンですね。また外務省時代もアメリカとの実務レベルでの
パイプが太いわけです(プロフィール後述)。政治家に人材が
居ないという理由で森本氏が選ばれたという視点もありそうです
けれども、実はこのタイミングで選ばれるべくして選ばれたのでは
ないか、という側面もありそうです。
『そして、田中防衛大臣の後任に拓殖大学大学院教授の森本敏氏
を民間から起用する方針を固めました。防衛を担当する閣僚が民間
から起用されるのは、防衛庁などの時代も含め初めてとなります。』
民間からの起用がなぜこれまでなかったのか。
それについては自民・石破茂氏が批判しています(後述)。
▼防衛相に森本敏・拓殖大教授が内定…民間人初
YOMIURI ONLINE(読売新聞)
『田中氏の後任には、タカ派論客として知られる拓殖大大学院教授
の森本敏氏(71)を充てる。』
論客である森本氏は、大臣としてどのように振る舞うのか。
原発関連では、セキュリティーの甘さに言及するなどしていますね。
だけども原発推進ですね。
▼ それでも日本は原発を止められない
原発は止められないが、原発のセキュリティーには問題がある、
という視点で、今後どのように日本の原発政策に影響をあたえるのか。
そういう視点では、原発は動かせないと言うはずなのですけれどもねえ。
話を報道に戻して。
▼中日新聞:防衛相に森本敏氏 国会議員以外から(CHUNICHI Web)
『森本氏は防衛大卒業後、航空自衛隊を経て、外務省入省。
情報調査局安全保障政策室長を務めるなど安全保障の専門家として
知られる。麻生内閣では防衛相補佐官を務めるなど、自民党の
ブレーンを長年務めてきた。』
防衛相補佐官までやってたと。
▼朝日新聞デジタル:防衛相に森本敏・拓殖大院教授の起用固まる
http://www.asahi.com/politics/update/0604/TKY201206040117.html
『防衛省によると、防衛担当閣僚を民間人から起用するのは前身の
防衛庁時代も含めて初めて。森本氏は71歳。
防衛大学校理工学部電気工学科を卒業後、防衛庁防衛局を経て
1979年に外務省に入省。在米日本大使館や外務省情報調査局
安全保障政策室などを経て、2000年に拓殖大教授に就任。
09年に防衛相補佐官に起用されたこともある。』
アメリカとはガッチリですね。どこまでアメリカの意向がこの人事
に反映されてるのだろうかというところに、僕は関心があります。
今、森本氏を任命するということは安全保障としてのTPP推進という
動きにも影響があるのではないか(素人の推測)。
兵器の国際共同開発も後押しするでしょうし。
石破茂が批判するワケ
▼時事ドットコム:民間人の防衛相起用を批判=自民・石破氏
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120604-00000054-jij-pol
『自民党の石破茂前政調会長は4日午前、森本敏拓殖大大学院教授
の防衛相起用について、取材に対し
「政治家でない以上、責任を取れない。やってはならないことだ」
と批判した。』
政治家としての責任の取り方は選挙ですね。で、裏を返せば、
森本敏氏には、責任が取れないというところに都合の良さも
あるわけですよね。それは誰にとって都合がよいのかと。
ただ、政治家がそもそも責任を取るのかどうかという大前提もあるわけで。
とりいそぎ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
山名元・森本敏・中野剛志
『それでも日本は原発を止められない』
(産経新聞出版、2011年)
http://www.sankei-books.co.jp/m2_books/2011/9784819111454.html
<日本にトドメを刺すエネルギーボケの国民世論
「夢物語」で日本は沈没する
代替エネルギーなき現実を直視せよ>
<「脱原発」シミュレーションでわかる日本の危機
「再生エネ」法で貧乏人がバカを見る
電力自由化論こそ経済性重視・安全性軽視
脱原発派「軍隊そのものを持つな」と同じ構図>
本書は原発推進本です。福島原発事故のため、
14基増設はいったん否定されざるを得ないと認めつつ、
その後も原発推進は必要である、火力、水力、原発と
自然エネルギーのミックスでいくべきとしています。
軍事評論家、安全保障研究者の森本敏は有名です
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A3%AE%E6%9C%AC%E6%95%8F
http://www.office-morimoto.net/