*メル友北海道*
『世界の目を醒ますヘラトリ・トピックス』(第43号)
『パラレルワールドをまたいでみよう!』
(本稿は、2012年6月15日北海道正心館七の日講話の内容を
ベースにして書かれたものです。)
最近、「パラレル・ワールド」という言葉が、SF小説の中では
もちろんのこと、最先端の理論物理学やハッピーサイエンスの各種「
霊言」の中でも、かなりの頻度(ひんど)で登場する。
一番有名な例で、「霊言」の中にも一度ならず登場した"譬え(たとえ)"と
しては、「先の第二次世界大戦で、ちょっとした手違いにより、ヒトラーの
ナチス・ドイツが勝ってしまい、現在は、ドイツの第三帝国が世界に君臨している」
という話があり、
「そういう「平行世界」(パラレル・ワールド)が、現在、我々が
住んでいる世界(ヒトラーが負けた世界)と同時存在している」
というものである。
この"パラレル・ワールド"という概念は、SF小説には昔からよく登場するが、
後述するように、最先端の理論物理学者の間では、
「"最も有力な学説の一つ"として、特に脚光をあびている」
というのが近年の特徴で、物理学者もよく"譬え"に用いる、この
「ヒトラーが勝った世界」というのには、実はネタ元ある。
"パラレル・ワールドの古典"ともいうべき存在で、
フィリップ・K・ディックが1962年に著した、『高い城の男』
(ハヤカワSF文庫に邦訳あり)である。
たった一人の大統領の暗殺が…
その世界では、「F. ルーズベルトが、第二次大戦前に暗殺されてしまう」
という想定外のことが起き、その結果、アメリカ合衆国は、
「『ニューディール政策を実施して、大不況から脱出する』という
ことが出来ず」(国力低下)、
「ヒトラーがヨーロッパで破竹の進撃を始めたときに、イギリスの
チャーチルを助けて有効な手を打つことができず」、
「日本の連合艦隊に真珠湾を攻撃されたときも、空母部隊を湾外に待避
させておくことができなかった」ので、
「アメリカ太平洋艦隊は、空母部隊を含めて、開戦初日にほぼ全滅してしまった」
のである。
(実際、ルーズベルトが主導した長期の盗聴作戦により、
「日本軍の真珠湾攻撃部隊の動きが筒抜けになっていた」ことは、
今や歴史の通説であり、
攻撃予想日に合わせて空母を退避されたことにより、
「日本がまんまと罠(ワナ)にかかった」ことを実証する文献は、
今やところ狭しとあふれている。)
これにより、日本軍の南下を阻止するいかなる海軍力も、太平洋には
居なくなってしまったので、日本は、
「フィリピンはおろか、オーストラリアまで、一気に占領してしまった」
と、パラレル・ワールドの歴史を描写する。
一方、ヨーロッパでは、(史実と違って)ナチス・ドイツはマルタ島の
占領に成功し、その結果、英国のチャーチル首相は退陣を余儀なくされ、
「砂漠の狐(きつね)」と恐れられたドイツのロンメル将軍は、
(最後は英米軍に敗れるのではなくて)英米軍を北アフリカ戦線から
叩き出してしまい、また、ロシア派遣のドイツ軍は、スターリングランドの
戦いでソ連軍を破り、
更に南下して、東進してきたロンメル軍と合流して、中東の油田地帯を
押えて圧倒的優位に立ち、そこから英国領のインドの侵入して、
イギリス軍を日本軍と挟み討ちにしてインドを制圧し、結局、1947年に
アメリカはドイツ・日本に降伏したというのである。
アメリカ合衆国は三分割され、
(東部/西部がそれぞれドイツ/日本の影響(占領)下、中部の1/3が狭義のアメリカ)、
そのようになった「パラレル・ワールド」に住むアメリカ人の
日常生活を描写するところから、物語は始まる。
どうやら中国軍を対馬海峡までは押し返した?
『高い城の男』が、他のパラレルワールド小説と違って面白い点は、
物語の中に、更に発禁本となった小説が登場して、そこには
「もう一つのパラレル・ワールド」が描かれていることで、その発禁本の内容が、
まさに我々の住む世界(ヒトラーが負けた世界)の"歴史"だったのである。
主人公が発禁本の著者に向って、
「どうやってあなたは、その本を書いたの?」
と問うと、
「古代中国の『易経』(八卦の占い)で占ったとおりに書いていったら、
こういう内容になったのだ」と答える。
さらに言葉を継いで、
「なぜそれを私に教えたのかを『易経』に問うたら(占ったら)、
「これが真実の歴史だったからだよ」と、『易経』から答えが返ってきたんだ」
と言うところで、物語が終わるのである。
何やら、とっても示唆的ではないか!
以前に一度触れたと思うが、
「今(2011年当時)の地球と同時進行している2080年のエササニ星から、2080年
(未来)の地球(日本)を観たら、日本列島が中国軍に占領されているのが観えた」
という「霊言」があった。
あれから約1年たって、直近(2012年)の時点で「未来世透視」が
試みられたところ、
「幸い中国軍の撃退には何とか成功して、日本の国の独立は保ったが、
残念ながら韓国は占領されて、国が消滅した」という未来が観えてきた。
(これが実は、ハッピーサイエンスが韓国民に対して、
「過去の歴史の細かな事実関係に拘泥(こうでい)している場合ではない」
と訴えている理由である。
両国が一致協力して中国の軍事的脅威に立ち向かわなければ、
大韓民国の存亡が危ういのだ。「日本とケンカしている場合ではない」と、
大局的観点から断言できる政治的指導者が出てこなければ、韓国は国家存亡
の危機を迎えることを、まだ多くの韓国民は気がついていない。)
このように、我々の"思い"と"努力"によって、将来行き着く先の
「パラレル・ワールド」は、時々刻々、移り変わっているようなのである。
以上、見てきたように、多次元宇宙を精神的・宗教的に探究している者に
とっては、「パラレル・ワールド」という考え方は、極く自然で、
一つの法則のように思える。
その意味で、冒頭ご紹介したように、
「最先端の理論物理学が、"パラレル・ワールド"の概念を、かなり有力な仮説
として、理論体系の中に取り入れ始めている」
というのは、とても納得がいく話である。
巻末に参考書籍を二冊ほど紹介しておいたが、いずれ劣らぬ日米両国の
第一級の物理学者が、その著者である。
専門的な説明は省く(はぶく)が、長らく物理学の世界では、
「原子の大きさの世界を表現する理論(量子論)を宇宙にまで拡大すると、
その理論(量子論)のオーソドックスな解釈(コペンハーゲン解釈)が
破綻(はたん)する」という事実に悩まされてきた。
その矛盾を解決したのが「パラレル・ワールド」の概念で、この理論の
提唱自身は1957年だったが、1990年代に入って、急速に支持する物理学者が増えた。
理論としては、「まだまだ」だと思うし、現在物理学の中で存在している
「パラレル・ワールド」論でもって、ここまで縷々(るる)お話したことが
説明し得るとは思っていないが、きっと、幸福の科学大学の卒業生が、
将来、完成させてくれるものと信じている。
(理論的には、完成したら、タイム・マシンもワープ航法も、可能になるはずである。)
論点が多方面にわたったが、要は、言いたかったことは、
「パラレル・ワールドを乗り換える(=未来を変える)ことは可能である」
ということである。
この切り口からも、「宗教(念いの世界)と未来科学の融合」は、生まれて
くるはずである。
(と同時に、この論点は、現在好評発売中の『ネバダ州米軍基地「エリア51」
の遠隔透視』の内容と密接に絡んでくる視点である。従って、再度、
近日中に何らかの形で、本稿の続編を発信する予定なので
(ヘラトリ誌上ではないかもしれないが)、乞うご期待!)[了]
『パラレルワールド』
(ミチオ・カク/NHK出版)
著者はニューヨーク市立大理論物理学教授
『宇宙に外側はあるか』
(松原隆彦/光文社)
著者は名古屋大素粒子宇宙起源研究機構・准教授